戎岡淳一

戎岡 淳一

概要

戎岡 淳一（えびすおか じゅんいち、1981年1月10日 - ）は、日本で活躍した元プロボクサー。兵庫県明石市に生まれ育ち、プロボクシングの道を歩んだ。実兄の戎岡彰もプロボクサーとしてリングに上がっていた。

来歴

戎岡は地元の明石ボクシングジムに所属し、アマチュア経験を経てプロの世界へ進んだ。明石西高校在学中の1998年12月22日、プロとしての第一歩を踏み出し、デビュー戦を4ラウンド判定勝利で飾った。

キャリア初期には、若手選手の登竜門である新人王戦に出場。2000年9月7日に行われた西日本新人王決定戦決勝まで駒を進めるものの、惜しくも6ラウンド判定で敗れ、準優勝という結果に終わった。

その後も着実にキャリアを積み重ね、2005年9月11日には元世界王者のピチット・チョーシリワットと対戦。この試合で8ラウンドTKO勝利を収め、世界ランキング入りを果たすという大きな飛躍を遂げた。

世界ランカーとして臨んだ2006年4月16日には、増田晃信が保持する日本ライトフライ級王座への挑戦権を得た。自身にとって初めての日本タイトル挑戦となったが、10ラウンドを戦い抜いた結果は引き分けとなり、ベルト奪取は叶わなかった。

さらに、2007年1月13日には元OPBF東洋太平洋王者であり世界挑戦経験もある実力者の山口真吾と拳を交えたが、10ラウンド判定で敗れた。

2007年には、当時WBC世界フライ級王者として長期政権を築いていたポンサクレック・クラティンデーンジムの防衛戦の挑戦者候補として名前が挙がり、世界挑戦が一度は決定寸前まで至った。しかし、前述の山口戦での敗戦や、当時の世界ランキングが圏外であったことなどを理由に、WBCからの承認が得られず、この挑戦は幻に終わった。代替挑戦者には清水智信が起用された。

幻に終わったフライ級での世界挑戦を経て、階級をミニマム級に下げた戎岡は、満を持して初の本格的な世界王座挑戦の機会を得た。2008年6月18日、タイ・バンコクにてWBC世界ミニマム級王者オーレイドン・シスサマーチャイに挑んだ。しかし、世界の壁は厚く、奮闘及ばず9ラウンドTKOで敗退し、世界タイトル獲得はならなかった。

その後も強豪との対戦を重ね、2010年10月21日には神戸文化ホールにて、台頭著しいOPBF東洋太平洋ライトフライ級王者、後の世界王者となる宮崎亮に挑戦。この試合も熱戦となったが、11ラウンドTKOで敗れた。

キャリアの終盤には階級を上げ、2013年7月28日に神戸サンボーホールで行われた日本スーパーフライ級タイトルマッチにて、王者・帝里木下に挑んだ。三度目の日本タイトル挑戦となったが、結果は0-3の判定負けとなり、最後まで国内主要タイトル獲得はならなかった。

戎岡はそのキャリアにおいて、世界タイトルに一度、日本タイトルに三度、OPBFタイトルに一度と、主要な王座に繰り返し挑戦した。様々な階級でベルトを目指したが、王座に就くことは叶わなかった。しかし、常にトップレベルの選手に挑み続けたその姿勢は、「挑戦者」としてのボクサー人生を象徴していると言えるだろう。

関連項目

* 男子ボクサー一覧

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