成合 (高槻市)

成合地区：歴史と自然が織りなす高槻のまち

概要

成合地区は、大阪府高槻市北東部に位置する地域です。大字成合と、成合北、成合南、成合中、成合西、成合東の各町から構成され、豊かな自然と歴史的遺産、そして近代的な開発が共存する独特のエリアとなっています。2016年時点の高槻市調べによる人口は約726人です。郵便番号は569-1012～569-1017と複数の番号が割り当てられています。

地理

成合地区は高槻市北東部の山麓に広がり、南は安満御所の町と紅茸町、西は日吉台、花林苑、弥生が丘、北は川久保地区と隣接しています。地区内には淀川水系の支流である檜尾川とその支流である東檜尾川が流れています。周囲は山々に囲まれた自然豊かな環境で、多くの緑地が残されています。

各町の特色

大字成合: 山間部に位置し、岩滝寺や彫刻の里墓園、高槻フィールドアスレチックなどの施設があります。また、第二次世界大戦末期に建設された地下壕「タチソ」などの戦争遺跡も残されています。新名神高速道路高槻JCT/ICの料金所などもこの地域に立地しています。

成合北の町: 春日神社が鎮座する地域です。かつては、地下壕「タチソ」建設に従事した労働者やその子孫の韓国・朝鮮系住民の集落がありましたが、近年は住民構成に変化が見られます。

成合南の町: 檜尾川と丘陵地帯に挟まれた地域で、かつては田園地帯が広がっていました。しかし、近年は高槻JCT/ICの設置などの大規模開発が進み、多くの事業所や工場が立ち並ぶようになりました。府道79号線沿いにはテクノ高槻などの企業が集中しています。

成合中の町: 成合地区の中心部に位置し、古風な住宅が密集しています。成合公民館や阿弥陀寺などの公共施設や寺院もこの地域にあります。東桧尾川を挟んで成合東の町と隣接しています。

成合西の町: 檜尾川を挟んで他の地域と隔てられています。1960年代以降の日吉台地区の開発により、かつての成合西の町の一部は日吉台地区として分離されました。現在ではヤマモモ公園やナリアイ化工などがあります。

成合東の町: 東桧尾川の東側に位置する細長い地域です。住宅は丘陵地と河川沿いに点在し、如阪商店や西王寺があります。2023年5月には、万代を核とした商業施設「ミリオンタウン」が開業しました。


歴史

成合地区の歴史は古く、春日神社の社伝によれば、平安時代以前から住民が住み着いていたと伝えられています。地名「成合」の由来は、麓の森が「里に成り合ふたる地」であることに由来すると言われています。太平洋戦争末期には、成合北部の山中に陸軍の地下壕「タチソ」が建設されました。

交通

府道79号線が南北に、名神高速道路が南端を東西に貫通しています。2017年12月には新名神高速道路の高槻JCT/ICが開通しました。高槻駅から高槻市営バスが運行されており、成合地区内にも複数のバス停留所があります。

その他

成合地区は、高槻市議会議長も務めた岩為俊氏の地盤でもあります。地域内には、小中学校の校区も設置されています。


参考文献

天坊幸彦　「三島郡の史跡と名勝」（1961）（大阪府学務部編『大阪府史蹟名勝天然記念物』 三島郡（1974）に収録　全国書誌番号:73009804）

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