成国晶子

成國晶子

成國 晶子（なりくに あきこ、旧姓：飯島、1967年10月1日 - ）は、日本の元女子レスリング選手であり、指導者、そしてプロレスラーとしての顔も持ち合わせています。神奈川県の出身です。

アマチュアレスリング選手としての輝かしい経歴

高校時代に柔道に打ち込んだ後、卒業を機にレスリングの世界へと転向しました。一時期、プロレスラーを目指してジャパン女子プロレスの練習に参加した経験もあります。

本格的にレスリングを始めると、国内最高峰の全日本選手権で優勝するなど、すぐに頭角を現します。国際舞台においてもその実力を発揮し、1987年の世界選手権では61kg級で銀メダルを獲得しました。

その後、階級を65kg級に変更すると、さらに輝かしい成績を残します。1989年の世界選手権で銅メダルを獲得した後、1990年大会では見事に金メダルを獲得。翌1991年大会でも再び世界の頂点に立ち、2連覇を達成しました。これは、当時の日本女子レスリング界における歴史的な快挙の一つと言えるでしょう。

これらの実績に加え、国内外の様々な大会で多くのタイトルを手にしており、日本の女子レスリングがまだ歴史の浅かった黎明期において、吉村祥子氏らとともに競技の普及とレベル向上に大きく貢献した選手として記憶されています。

一時は階級変更などの影響もあり、再び世界選手権の頂点に立つことは叶いませんでしたが、長年にわたり第一線で活躍しました。

引退、復帰、そして指導者への道

1997年、結婚を理由に一度競技生活から引退しました。しかし、翌1998年には出産を経て現役への復帰を果たし、全日本社会人レスリング選手権大会で優勝するなど、ブランクを感じさせない実力を見せました。

競技生活と並行し、あるいは引退後に、指導者としての活動も精力的に行っています。1999年には、髙田道場KIDSのレスリングコーチに就任し、幼い世代への指導を開始しました。

さらに、2003年11月には、自身が主宰する「AACC（Akiko Country Club）」の活動として、ゴールドジム大森に「AACCゴールドキッズ＆ガールファイト」クラスを開設。以来、多くの少年少女レスラーたちの育成に情熱を注ぎ続けています。

彼女の指導の下からは、数多くの有力選手が育ち、全国規模の大会で毎年多くの優勝者を輩出しています。特に、高校1年生にしてインターハイと国体の両方を制覇した山崎達哉選手（自由ヶ丘学園高校出身）は、彼女が指導するゴールドキッズ出身であることが知られています。2007年には、自身が指導する『SUKOBURU ゴールドキッズ』が全国少年レスリング大会で団体優勝を飾るなど、指導者としても確かな実績を残しています。

プロレスリングへの挑戦

レスリング選手・指導者として活動する傍ら、プロレスの世界にも足を踏み入れた異色の経歴も持っています。2005年11月13日、新宿FACEで開催された吉田万里子氏プロデュースのプロレスイベント「息吹」にてプロレスラーとしてデビューを果たしました。

その後、「息吹」のリングに継続的に参戦し、レスリング仕込みのテクニックを見せましたが、同イベントが2010年に活動を休止したのに伴い、プロレスラーとしての活動も一時休止しました。

2011年には単発の大会にスポット参戦した後、2013年にはWrestling New Classicのリングでプロレスへの本格的な復帰を表明。復帰に向けたエキシビションマッチを行いましたが、残念ながら怪我に見舞われたため、その後のプロレス活動を継続することは叶いませんでした。

家族のレスリングでの活躍

プライベートでは、お子さんたちもレスリングの道で活躍しています。長男の成國大志選手は学生のトップ選手として、また長女の成國琴音選手も高校のトップ選手として実績を残しており、親子二代にわたるレスリングでの栄光も注目されています。

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