或る列車

JRKYUSHU SWEET TRAIN 「或る列車」

「或る列車」は、九州旅客[[鉄道]]（JR九州）が運行する団体専用の観光列車です。2015年8月8日に運行を開始した、D&S（デザイン＆ストーリー）列車の第10弾として登場しました。

概要

明治時代末期に九州[[鉄道]]が輸入した豪華客車をイメージした車両を使用しています。車内では、九州の食材を使用したスイーツや軽食のコース料理が提供され、約2時間半の旅を彩ります。

運行コースは時期によって異なり、「大分コース」「長崎コース」「ハウステンボスコース」「佐賀～長崎～佐世保コース」の4種類があります。

車両デザインは、鉄道模型愛好家として名高い原信太郎氏の模型をベースに、原[[鉄道模型博物館]]副館長である原健人氏の監修のもと、水戸岡鋭治氏が手掛けました。車内メニューは、東京・南青山のレストラン「NARISAWA」のオーナーシェフである成澤由浩氏が監修しています。

列車名の由来

「或る列車」という名称は、豪華客車に対して当時の鉄道趣味者が付けた愛称に由来します。また、“ARU”には以下の意味が込められています。

A - AMAZING（素晴らしい九州の魅力を広く紹介）
R - ROYAL（豪華なデザイン、素晴らしいスイーツコース）
U - UNIVERSAL（世界中の皆さまに愛される列車を目指して）

運行開始までの経緯

JR九州は、「ななつ星in九州」に続く観光列車として、当初はより気軽に楽しめる「スイーツ列車」を計画していました。しかし、「ななつ星」が好評を博し、乗車希望者が多数いたため、コンセプトを変更。「或る列車」をモチーフとした列車を走らせる計画を発表し、2015年2月には列車名を『JRKYUSHU SWEET TRAIN「或る列車」』と決定しました。

車体色は、原信太郎氏が製作した真鍮製の模型に由来する金色がベースとなっています。

運転区間

定期コースは、金・土・日曜日を中心に運行されます。時期により、「大分コース」（大分駅～日田駅）と「長崎コース」（佐世保駅～長崎駅）が運行されます。

これらのコースは、JR九州および大手旅行会社が主催する旅行商品としてのみ販売されるため、団体専用列車となります。また、ツアー参加者は10歳以上に限定されています。

2020年3月14日のダイヤ改正では、新コースとして「ハウステンボス～博多コース」と「佐賀～長崎～佐世保コース」が追加されました。

車両

「或る列車」の車両は、JR四国で廃車となったキハ47形気動車を改造した2両編成（キロシ47形）です。改造は小倉総合車両センターで行われました。

1号車（キロシ47-9176）はテーブル席、2号車（キロシ47-3505）は個室席となっており、それぞれ異なる内装が楽しめます。

外観: 金色と黒の唐草模様をあしらった豪華な塗装が特徴です。前面には丸窓が設けられ、側面にはアーチ形の飾りが取り付けられています。
内装:
1号車: フランスのベルサイユ宮殿をイメージした内装で、明るくロマンチックな雰囲気です。テーブル席が配置され、厨房を備えています。
* 2号車: 神社仏閣や馬車をイメージした内装で、和のテイストがふんだんに盛り込まれています。雪見障子で仕切られた個室席があり、車椅子対応座席や便所も設置されています。

改造費用は2両合計で約6億円とされています。

「或る列車」は、その豪華な内装、美しい車窓、そして特別なスイーツコースを通して、忘れられない鉄道の旅を提供しています。

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