戸田海市

戸田海市について

戸田海市は、1871年（明治4年）に広島県で生まれ、1924年（大正13年）に亡くなった日本の経済学者です。法学博士の学位を持ち、京都帝国大学で教授を務めました。専門分野は経済学、特に工業経済でした。

生い立ちと学歴

戸田海市は、広島県豊田郡豊田村で戸田嘉吉の三男として生まれました。1892年に私立専修学校理財学科を卒業後、青森県有余学館で経済学や英語などを教えました。その後、東京帝国大学法科大学選科を卒業し、第四高等学校教授を経て、1906年に京都帝国大学教授に就任しました。

研究と業績

京都帝国大学では、商業経済学と工業経済学を担当し、社会政策の講義も行いました。社会政策学会の有力な会員としても活動しました。また、同僚の河上肇を京都帝国大学に招き、関一（東京高等商業学校教授）を大阪市助役に推薦するなど、人材育成にも貢献しました。

家族

妻のタミは、広島出身の高橋琢也の長女です。高橋琢也は貴族院議員であり、妻の妹の夫である中島玉吉も法学博士で京都帝国大学教授でした。

主な著書

戸田海市は、数多くの著書を執筆しました。以下は主な著書の一部です。

『地方自治制論』(1900年)
『我独逸観』(1908年)
『取引所税法改革論』(1909年)
『合同 かーてる及とらすと』(1910年)
『工業経済』(1910年)
『社会主義ト日本国民』(1911年)
『日本乃社会』(1911年)
『日本乃経済』(1911年)
『商業経済論』(1924年)
『戸田海市博士著作集』全4巻 (1924-25年)


これらの著作を通じて、戸田海市は日本の経済学の発展に大きく貢献しました。

晩年

戸田海市は、1924年3月5日に亡くなりました。彼の研究と教育への貢献は、今日でも高く評価されています。

その他

住所は京都上京北白川追分町。

参考資料

人事興信所編『人事興信録 第5版』(1918年)
人事興信所編『人事興信録 第6版』(1921年)
人事興信所編『人事興信録 第7版』(1925年)
『大日本博士録 第壹卷』(1921 - 1930年)

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