所ゆきよし

所ゆきよし（ところ ゆきよし、本名：片山喜之）は、1947年4月15日に愛知県名古屋市で生まれ、2023年9月16日に76歳で亡くなった日本の漫画家です。南山大学経済学部を卒業後、会社員を経て漫画家として独立しました。血液型はAB型です。

来歴と人物

大学在学中から地元誌に風刺画を掲載し、その才能を発揮していました。1978年に会社員を辞めて独立し、漫画家としてのキャリアをスタートさせます。1985年3月からは毎日新聞で連載を開始し、その連載は彼の亡くなるまで続けられました。また、毎日新聞では政治家の似顔絵も担当し、その独特な画風で読者の支持を集めました。

ペンネームの「所ゆきよし」は、本名の「片山喜之」を逆さにしたものに、当時自決した作家・三島由紀夫の「由紀夫」と「死」を重ね合わせたという逸話があります。このペンネームには、彼の独特なユーモアと社会への視点が表れていると言えるでしょう。2009年度には、毎日新聞での政治漫画が評価され、第38回日本漫画家協会賞大賞を受賞しました。

作風

所ゆきよしは、主にひとコマ漫画（カートゥーン）の作家として知られています。似顔絵を用いた漫画やイラスト、子ども向けの動物キャラクター制作を得意とし、幅広い層に親しまれてきました。特に政治漫画の分野では、政治家を2頭身にデフォルメした似顔絵が特徴的で、政治家がフキダシで延々と状況を語り、駄洒落を弄するスタイルは、彼のユニークなユーモアセンスが光ります。ただし、彼の作品には辛辣な風刺は少なく、絵で奇抜なアイデアを見せるという、本格的なカートゥーンスタイルとは一線を画しています。

代表作

風刺漫画（毎日新聞、1985年3月 - 2023年9月17日）
ひとコマ漫画家集団“JAPUNCH”の一員としての一連の著作
所ゆきよしのツーショット（日刊スポーツ、連載終了）
本のおつまみ（週刊大衆、連載終了）
月刊ドラゴンズ（中日新聞社）での中日ドラゴンズ選手の似顔絵

受賞歴

1993年度日本文芸家クラブ大賞（美術部門）
2009年度第38回日本漫画家協会賞大賞

“JAPUNCH”の一員として

2001年度（第5回）文化庁メディア芸術祭・マンガ部門優秀賞『ビバ,シェフ！』
2002年度（第6回）文化庁メディア芸術祭・マンガ部門審査委員会推薦作品『カンパイ!』

所属団体

日本漫画家協会
JAPUNCH
漫画集団

所ゆきよしは、その独特な作風とユーモアで、多くの人々に愛された漫画家でした。彼の作品は、今後も多くの人々に読まれ続けるでしょう。

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