扁平雲

扁平雲（へんぺいうん）とは

扁平雲（学術名: humilis、略号: hum）は、積雲の雲種の1つであり、発達段階の初期に見られる雲です。名前の"humilis"はラテン語で「低い」「小さな」「わずかな」という意味を持ち、その名の通り、低い高度に現れることが特徴です。別名として扁平積雲とも呼ばれます。

扁平雲の特徴

低い雲高: 数十メートルから数百メートル程度の高さに発生します。
平坦な雲底: 雲の底面は平らで、地面と平行に見えます。
平らな上部: 雲の上部は丸みを帯びていますが、発達した積雲のようなカリフラワー状のモコモコとした形状ではありません。

扁平雲の形成

扁平雲は、大気の対流によって発生する積雲の一種です。積雲は、大気の不安定な状態が続くと発達し、扁平雲から並雲、雄大雲へと成長していきます。しかし、大気の不安定層が薄く、雲底から安定層までの高度差が小さい場合には、対流が抑制され、扁平雲のまま成長が止まります。

また、ちぎれた形の断片雲が成長し、扁平雲になることもあります。

扁平雲と降水

一般的に、扁平雲から降水があるとはされていません。しかし、一部の資料では、稀に降水が見られる場合もあるとされています。

扁平雲と他の積雲との違い

積雲は、発達段階に応じて扁平雲、並雲、雄大雲の3つの雲種に分類されます。

扁平雲: 発達初期の積雲で、雲高が低く、上部が平らなのが特徴です。
並雲: 扁平雲から少し発達した積雲で、雲頂がわずかに盛り上がっています。
雄大雲: さらに発達した積雲で、雲頂が大きく盛り上がり、雷雨をもたらすことがあります。

まとめ

扁平雲は、発達初期の積雲であり、低い高度と平らな形状が特徴です。穏やかな大気条件下で形成・維持され、他の積雲へと発達することもあります。空を見上げた際には、扁平雲を探してみてはいかがでしょうか。

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