手力雄神社 (大垣市)

手力雄神社

岐阜県大垣市禾森町に位置する手力雄神社は、天石門別神を主祭神として祀る神社です。多くの手力雄神社ではアメノタヂカラオが祭神として祀られていますが、本神社は異なる神様を祀っている点が特徴的です。その歴史は平安時代初期まで遡り、幾多の変遷を経て現在の姿にいたっています。

由緒

神社の創建は長保3年（1001年）に遡ります。当時、この地域の難儀森を巣窟としていた凶賊を、沼波儀右衛門丞定勝が退治したことがきっかけでした。彼はその功績を称え、安八郡難儀森村字栗木場（現在の大垣市大井町）に神社を創建しました。当初は、本社に白髭大明神、左脇宮に若宮八幡、右脇宮に天手力雄命を祀る三社合祀の形式でした。

文治元年（1185年）には、広芝場（現在の大垣市米野町付近）に花表を設置。その後、延元年間の火災で社殿を焼失するも、文和元年（1352年）には禾木村字冬青場（現在地）に再建・遷宮されました。しかし、寛永11年（1634年）には再び火災に見舞われ社殿を焼失。再建にあたっては、白髭大明神は池田郡川上村（現在の揖斐郡揖斐川町坂内川上）へ遷宮されました。天手力雄命を本社神として祀り、神社名を手力雄神社と改称、若宮八幡宮を末社としました。

明治時代に入ると、祭神の確認が行われ、明治12年（1879年）には祭神が天石門別神であることが岐阜県に届け出られ、正式に天石門別神を祭神とすることになりました。明治43年（1910年）には、水神神社と御鍬神社を合祀しています。現在の社殿は昭和3年（1928年）に建築され、拝殿と幣殿は平成9年（1997年）に改築されました。

祭神

天石門別神

末社

若宮八幡宮（祭神：仁徳天皇）
水神神社（祭神：罔象女神）
御鍬神社（祭神：豊受女神）

交通アクセス

名阪近鉄バス「禾ノ森」バス停より徒歩約2分
JR東海道本線、樽見鉄道樽見線、養老鉄道養老線大垣駅（大垣駅前バスのりば）より、輪之内線、海津線、赤坂線、大垣大野線、荒尾線、川並線、羽島線のいずれかのバスに乗車し、「禾ノ森」バス停で下車。

参考文献

臼井敏夫・西村弘孝 編『禾森町のあゆみ』臼井敏夫・西村弘孝、2001年

関連項目

手力雄神社 (岐阜市)
手力雄神社 (各務原市)

外部リンク

手力雄神社 - 岐阜県神社庁

もう一度検索