抱きしめてTONIGHT

抱きしめてTONIGHT

「抱きしめてTONIGHT」は、田原俊彦が1988年の4月21日に発表した32作目のシングルである。この楽曲は、フジテレビのテレビドラマ『教師びんびん物語』の主題歌として使用され、多くのファンから支持を受けた。特に、田原が主演したことにより、視聴者の心に深く刻まれる楽曲となった。

音楽性とバックダンサー

このシングルのバックダンサーには、元ジャニーズの乃生佳之と、当時CHA-CHAのメンバーだった木野正人が起用された。彼らはテレビの音楽番組でも田原と共演し、楽曲の魅力を引き立てた。興味深いことに、乃生は最初にジャニー喜多川から出演依頼を受けた際には難色を示していたが、振付を担当するボビー吉野の指名がきっかけとなり参加することになった。このような逸話は楽曲の背景に色を添える。

また、アルバム『Dancin'』には、この曲のロングバージョンがリミックスされた「抱きしめてTONIGHT (Long Version)」も収録されている。

他の収録曲

シングルには、挿入歌として『がんばれよナ先生』も収められており、こちらは当初A面になる予定だったことが報じられている。田原のダンスパフォーマンスを引き立てるために、最終的にはジャニー喜多川が楽曲の選定を行ったという。

ディスクジャケット

「抱きしめてTONIGHT」のディスクジャケットも注目された。これまでのジャケットデザインを手がけていた山田充から、三ツ井正澄に変わったことにより、新たな視覚的印象が加えられた。

リリースと成績

このシングルは、1988年4月21日にポニーキャニオンのNAVレーベルから、7インチレコード、カセットテープ（CT）、8cmのCDの三形態で同時発売された。この作品は、田原俊彦にとって、初めて8cmCDが同時にリリースされたシングルである。以降の田原の作品も同様に、三つの形態で発売されることが多くなった。

オリコンシングルチャートでは最高3位を記録。この曲は『ザ・ベストテン』や『歌のトップテン』で1位を獲得し、特に1988年度の年間チャートでは、ジャニーズの後輩である光GENJIの「パラダイス銀河」を上回る成績を収めた。

紅白歌合戦の出場辞退

このヒットにより、1988年大晦日の『第39回NHK紅白歌合戦』への復帰が決定されたが、田原は前年の落選を受けて、自ら紅白歌合戦からの「卒業」を宣言し、出場を辞退した。その後、彼は一度も紅白には出場していない。

その他の活動

バラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』では、この楽曲をテーマにした「抱きしめてTONIGHTものまねメドレー選手権」が開催され、幅広い層の視聴者に愛されている。さらに、曲の前奏部分は横浜FCの三浦知良選手のチャントとしても使用されている。

収録曲と参加ミュージシャン

シングルには多くの才能あるミュージシャンが参加しており、岡本郭男（ドラム）、長岡道夫（エレクトリックベース）、今剛（エレクトリックギター）など、多彩なプレーヤーが音楽に厚みを持たせている。特に、数原晋（トランペット）、西山健治（トロンボーン）、ジェイク・H・コンセプション（サックス）などが加わり、アンサンブルに深みを与えている。

カバー

この楽曲は後にいくつかのアーティストによってカバーされており、2004年にはTOKIOが、2005年には稲垣潤一がアルバムに収録した。こうしたリメイクは、新たな日々の中でも多くの人に親しまれている。

このように、「抱きしめてTONIGHT」は、田原俊彦のキャリアにおいて重要な位置を占める楽曲であり、彼の音楽活動の一部として今も語り継がれています。

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