拝島橋

拝島橋（はいじまばし）

拝島橋は、東京都昭島市にある多摩川に架かる国道16号の橋で、全長は527メートルに及びます。この橋の特徴は、鋼製の3径間連続箱桁橋が3つ並んでいる形式で、上流側の外回りと下流側の内回りにそれぞれ2車線が配置されています。橋の右岸には急なカーブがあり、多摩川の下流側には八高線の多摩川橋梁があります。また、近隣には多摩大橋や睦橋が存在し、地域の交通の要所となっています。

橋の構造と設計

拝島橋は、上り左岸側の1期橋と下りの2期橋という二つの部分から成り立っています。

1期橋の特徴

• - 形式: 鋼3径間連続箱桁橋3連
• - 橋長: 527.000 m
• - 支間割: (53.200 m + 2×53.800 m) + (3×60.500 m) + (3×60.500 m)
• - 有効幅員: 11.5 m
• - 橋台: 逆T式橋台（直接基礎）を2基設置
• - 橋脚: 小判型の橋脚（ニューマチックケーソン基礎）を8基使用
• - 床版材料: 鉄筋コンクリート
• - 総鋼重: 2156 t
• - 施工: 三井造船、宮地鐵工所、横河橋梁製作所による
• - 架設工法: トラッククレーン・ベント工法

2期橋の特徴

• - 形式: 鋼3径間連続箱桁橋3連
• - 橋長: 527.000 m
• - 支間割: (53.200 m + 2×53.800 m) + (3×60.500 m) + (3×60.500 m)
• - 総幅員: 12.400 m
• - 有効幅員: 11.500 m
• - 車道幅員: 8.000 m
• - 歩道幅員: 片側3.500 m
• - 床版材料: 鉄筋コンクリート
• - 総鋼重: 2160 t
• - 施工: 東日本鉄工、松尾橋梁、横河ブリッジによる
• - 架設工法: トラッククレーン・ベント工法

歴史的背景

拝島橋の歴史は昭和初期にさかのぼります。当時は渡船（拝島の渡し）が利用されていましたが、隣接する日野橋の開通に伴い、交通の便向上が求められました。1937年12月、東京府は橋の建設を決定し、1939年から工事が開始されましたが、工事は戦争の影響で1942年に中断しました。

戦後、渡船は廃止され、仮の橋を設置して対応していましたが、1950年に工事が再開されました。1955年には初代の拝島橋が完成し、全長526.6メートル、有効幅員8メートルの鉄筋コンクリートゲルバー橋として開通しました。

その後、1983年に老朽化が進行し、交通量の増加に対応するために新たな橋の建設が決定され、1987年に1期工事の橋が完成しました。さらに既設橋も代替され、1992年には新設橋の2期工事が完了し、現在の拝島橋が誕生しました。

まとめ

拝島橋は、地域の交通を支える重要な構造物であり、歴史と技術の融合によって発展してきました。これからも多摩川に架かる美しい橋として、あらゆる人々に利用され続けることでしょう。

もう一度検索