撫佐仁美

撫佐 仁美

撫佐 仁美（むさ ひとみ）は、1985年11月5日生まれの日本のミュージカル女優、そして振付師です。現在はアメリカ合衆国のニューヨークを活動の拠点としています。かつては日本の代表的な劇団である劇団四季に所属していました。

経歴と人物像

TOA元常務取締役であった故・撫佐和夫氏を父に持ち、ロックバンド「ワタナベフラワー」のメンバーである撫佐秀和氏を兄に持つ家庭に育ちました。幼少期の一部をアメリカやカナダで過ごした経験があります。帰国後、10歳で大阪の児童劇団に入団したことをきっかけにミュージカルの世界に触れ、中学校を卒業するまで同劇団で活動しました。

同時に、小学生の頃から器械体操にも取り組み、高校ではダンス部に所属してダンスの魅力に強く惹きつけられます。この頃からダンサーになることを本格的に志すようになります。

高校卒業後は、ミュージカル専門学校で2年間専門的な訓練を受けました。卒業後、一度劇団四季のオーディションに挑戦しますが、書類審査で不合格となります。この経験を経て、本場のダンススキルを磨くため、ニューヨークのダンススクールへの留学を決意しました。

2007年7月、再び劇団四季のオーディションに挑み、見事合格を掴み取ります。同年12月には、『ウェストサイド物語』のエステラ役で劇団四季での初舞台を踏みました。その後、『キャッツ』のジェミマ役や『春のめざめ』のマルタ役など、様々な作品で重要な役を演じ、活躍しました。しかし、2012年に劇団四季を退団することを決断します。

退団後、撫佐氏は活動の場をニューヨークへと移しました。以降、多数の舞台作品に出演し、精力的に俳優活動を続けています。また、舞台作品の振付を手がけるなど、振付師としてのキャリアも確立しています。近年では、Alvin & Chipmunks の全米ツアーの振付に関わり、FOXテレビの朝の情報番組にアルビン役で出演したこともあります。2016年初夏には、長年の目標であったミュージカル『コーラスライン』と『ウェストサイド物語』への出演を果たしました。

ニューヨークでの活動はメディアにも注目されており、2017年1月にはTBSの報道番組「NEWS23」の特集コーナーで取り上げられ、日々の練習風景やインタビューが放送されました。さらに、ニューヨークのコミュニティ新聞などでも頻繁に取材を受けるようになっています。

主な出演作品

劇団四季
『ウェストサイド物語』（エステラ、マルガリータ、フランシスカ）
『キャッツ』（ジェミマ）
『春のめざめ』（マルタ）
『マンマ・ミーア!』（アンサンブル）

米国公演
『Miss Saigon』（Yvonne)
『White Christmas』（Mrs.Snoringman)
『The Little Mermaid』（Ensemble)
『The Wiz』（Ensemble)
『Siren's Den』（Vulture)
『The Little People Live』（Mia)
『The Garfield Christmas』（Odie)
『Avenue Q』（Christmas Eve)
『Jackie Mason』（Trixie)
『Alvin & Chipmunks』（Alvin & Swing)
『A Chorus Line』（Connie)
『West side story』（Teresita)

振付
『Sleepy Hollow』
『Gilgamesh』
* 『Sleeping Beauty』（兼Fauna役）

これらの作品を通じて、撫佐仁美氏はニューヨークの舞台芸術界で確固たる地位を築き、日米両国でその才能を発揮し続けています。

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