放送文化基金

公益財団法人放送文化基金

公益財団法人放送文化基金は、1974年に設立された日本の民間文化財団であり、2011年に公益法人に移行しました。この財団は、国民に対して放送文化や技術の発展を支援することを目的としています。

背景

日本放送協会（NHK）が設立した放送文化基金は、1975年に渋谷区にNHK放送センターを開局する際に、東京放送会館の売却代金の一部を国民に還元することを目的として設立されました。設立当初の理事長には、一橋大学名誉教授の中山伊知郎が就任しました。その後、1975年にはNHKが放送開始50周年を迎えたこともあり、その記念として特別な意義がありました。

活動内容

放送文化基金の主な活動には、以下の事項が含まれます。

• - 放送技術の研究開発や受信改善手段の開発
• - 放送に関する国際協力の推進
• - 特定の教育機関や社会福祉施設への受信機器提供
• - 放送に関連する法律や経済、社会、文化的な研究調査
• - 放送文化の振興や保存への助成や支援
• - 放送技術や文化に関する著しい貢献者の表彰

このように、放送文化基金は多岐にわたる支援を行い、放送に関する様々な技術や文化の向上、発展に寄与しています。

放送文化基金賞

同財団は毎年、放送文化基金賞を設立し、視聴者に感銘を与えた番組や、放送文化、放送技術の分野で優れた成果を上げた個人や団体を表彰しています。特に放送文化基金賞最優秀賞は、日本の放送業界で非常に権威高い賞として知られています。
これには文化庁芸術祭賞やギャラクシー賞大賞と並び、受賞者たちの誇りとなっています。

過去の受賞例

放送文化基金賞の受賞者には、演技賞を複数回受賞した俳優の大竹しのぶや、尾野真千子、満島ひかり、桃井かおりなどがいます。

歴代の受賞プログラム

• - 70年代:

- 第1回 (1974年度): NHK『鉛の霧』
- 第2回 (1975年度): NHK『壮大な交流シルクロード』

• - 80年代:

- 第7回 (1980年度): NHK特集『地底の戦い』
- 第9回 (1982年度): NHK特集『教科書はこうして作られる』

• - 90年代:

- 第17回 (1990年度): NHKスペシャル『社会主義の20世紀』
- 第19回 (1992年度): NHKスペシャル『東京裁判への道』

• - 2000年代:

- 第27回 (2000年度): NHKスペシャル『20世紀 家族の歳月』
- 第35回 (2008年度): フジテレビドラマ『お買い物』

• - 2010年代:

- 第41回 (2014年度): 『アンナチュラル』
- 第46回 (2019年度): 土曜ドラマ『心の傷を癒すということ』

まとめ

放送文化基金は、設立から現在まで、日本の放送文化や技術の発展に大きく寄与してきました。今後も様々な活動を通じて、国民に対する影響を与え続けていくことが期待されています。

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