政始

政始（まつりごとはじめ）について

政始とは、特に年始や譲位、改元、内裏焼亡、院宮崩御といった宮中の重要な出来事の後に行われる行事です。この儀式は、外記政の中で最初に開かれるものであり、平安時代中期以降に政務の中心的役割を担った外記政の重要性が高まる中で推進されました。特に、院政期に入ると、同日に検非違使庁でも同様の儀式が行われるようになります。

年始の政始

年始においては、通常、御斎会の最終日である1月14日に政始が開催されるのが一般的です。この日程に関しては、外記が一上に対して申上げ、その結果をもとに決定されます。政始の内容は、通常の外記政と大きく異なるわけではありませんが、特に重要な、あるいは特別な意味を持つ行事であるため、その進行には格式が求められます。

出席者と儀式の特徴

政始に参加するのは上卿に限らず、他の公卿たちも集まります。このように、多くの公卿が参加することで、政始はより一層の重要さを持つことになります。儀式が終了すると、出席者には賜饌（食事が与えられること）や勧盃（酒を酌み交わすこと）が行われ、参加者同士の絆を深める機会となります。

歴史的背景

政始は平安時代の政治文化を象徴する行事の一つであり、時代を経るごとにその意味や役割が変化していきました。平安中期から院政期にかけて、外記政は一層重要性を増し、政治の運営に大きな影響を及ぼしました。政始は宮廷の政治的行事の中でも特別な位置を占め、皇室や高貴な家柄の人々にとって、伝統や格式を重んじる重要な機会だったのです。

関連項目

政始に関連する項目としては、御代始が挙げられます。御代始は、平安時代の初期から行われていたもので、新しい時代の始まりを象徴する行事であり、一年の始まりと新たな政のスタートを祝い、政始と見事に関連しています。これらの行事は当時の人々にとって、政治のみならず文化や社会の在り方に深く根ざした重要なイベントでした。

このように、政始はただの政事にとどまらず、様々な社会的意味を持ち、長い歴史を通じて日本文化の中に息づいています。

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