故郷 〜輝く未来へ〜

いちき串木野市の市民歌とその背景

いちき串木野市の市民歌「故郷 〜輝く未来へ〜」（こきょう かがやくみらいへ）は、鹿児島県いちき串木野市が制定した歌で、作詞は福田惠一、作曲は藤島昌壽によって行われました。市民歌が制定された背景には、いちき串木野市が誕生する際の市町合併があります。この記事では、市民歌の制定過程や関連楽曲について詳しく解説します。

合併と市民歌の制定

いちき串木野市は、旧串木野市と日置郡市来町が合併して設立されました。合併にあたり、旧県町双方がそれぞれ制定していた市町民歌は新市には引き継がれないことが決定しました。具体的には、串木野市民歌は1970年に、また市来町民歌は1990年に制定されていましたが、合併協議会の合意により、新しい市民歌が必要とされることとなりました。

新市民歌の制定プロセスは、2015年の合併から10周年を記念した事業の一環として行われました。この際に市民の皆さんから歌詞の懸賞募集が実施され、旧「串木野市民歌」を作曲した藤島昌壽が音楽を担当しました。その結果、「故郷 〜輝く未来へ〜」が完成し、2015年10月11日には市民音頭「いちき串木野元気でいこう」とともに発表されました。

市民音頭の制定

市民歌と同時に制定された「いちき串木野元気でいこう」という市民音頭も、いちき串木野市の新たなシンボルとして位置づけられています。この市民音頭は、作詞を花立多美子、作曲を長﨑正作が担当しました。市民が集まり、楽しく歌い踊るこの楽曲は、地域の連帯感を高め、皆で力を合わせようというメッセージを伝えています。

旧市町歌の歴史

合併前に制定されていた旧市町歌についても触れておきましょう。串木野市民歌は、1970年に市制20周年を祝うために作られ、作詞は正木喬二、作曲は藤島昌壽でした。なお、作曲者の藤島は後にいちき串木野市民歌も手掛けています。この楽曲は、キングレコードによってソノシート化され、収録された行進曲も市民に親しまれていました。

また、市来町民歌は1990年に制定され、作詞は内儀盛、作曲・編曲は鈴木英明によるものです。ビクター音楽産業がこの町民歌をシングル盤としてリリースし、楽しい音楽が地域の文化を彩りました。

新旧のつながり

いちき串木野市の市民歌は、ただの音楽作品ではなく、地域の歴史や人々の思いを反映したものです。合併後に新たに制定されたこの市民歌は、かつての「串木野市民歌」や「市来町民歌」を受け継ぎつつ、今後の未来に向けた力強いメッセージを届けています。特に、「輝く未来へ」という副題は、同じ鹿児島県内の奄美市でも使用されており、広く地域の将来を見据えた共通のテーマとなっています。

まとめ

いちき串木野市の市民歌「故郷 〜輝く未来へ〜」と、その関連音楽の意義は深いものがあります。新たな市民の心をひとつにするための歌として、地域の絆を強める役割も担っています。市民音頭「いちき串木野元気でいこう」もその一環であり、これからも市民の間で歌い継がれることでしょう。

もう一度検索