救え! 北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク

救え! 北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク（RENK）

「救え! 北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク（RENK）」は1993年に設立された人権団体であり、その目的は北朝鮮の民衆が直面している人権侵害に対する関心を高め、社会の変革を促すことです。この団体は、関西大学で教鞭を振るう李英和氏を中心に結成されました。

発足の背景

李英和氏は1954年に大阪府堺市で生まれ、在日朝鮮人3世として育ちました。1991年には、平壌直轄市の朝鮮社会科学院に短期留学し、そこで北朝鮮の実情を目の当たりにしました。彼は個人崇拝の過度な現象に驚き、日常生活における厳しい監視や貧困の実態に強い失望を感じました。この経験が、彼の人権活動への道を開くことになりました。

帰国後の1992年、李氏は「民主と友愛のコメ」と題し、北朝鮮への食糧援助を求めるキャンペーンを開始しましたが、北朝鮮の当局および在日本朝鮮人総聯合会（朝鮮総連）からの妨害によりこの試みは失敗に終わりました。この経験を踏まえて、1993年に彼は高英起氏と共にRENKを設立しました。

組織の初期の活動の一環として、RENKは大阪市内でデモを実施しました。このデモでは、「強制収容所を廃止せよ」や「北朝鮮の民衆に民主主義と人権を保障せよ」といった訴えが掲げられ、多くの支持者が参加しました。また、脱北者への支援や北朝鮮内部の資料公開も行いました。

大阪RENK事件

1994年4月15日、金日成の誕生日にあたる日、RENKは「北朝鮮民主化支援・全国集会」を開催しましたが、ここに朝鮮総連のメンバーが集まり、暴力的な乱入事件が起きました。参加者に対する暴行、機材の破壊が行われ、報道陣も攻撃を受けました。この事件では、李英和氏をはじめとする多くの人々が暴力の犠牲となり、特に事前に証言する予定だった者たちが狙われました。

会場には機動隊も投入されましたが、事態は既に深刻で、集会は続行不可能な状況に陥りました。この事件は、北朝鮮とその支持者が自由な言論を抑圧し、恐怖で人々を脅す現実を浮き彫りにしました。

出版物とその影響

RENKは活動の一環として、北朝鮮に関する出版物も手がけています。中でも、安哲兄弟による『秘密カメラが覗いた北朝鮮』は、内部の実情を知らしめる重要な資料として位置づけられています。李英和自身も多くの著作を発表し、北朝鮮の人権問題を広く伝える努力を続けています。

結論

RENKは北朝鮮の人権状況を改善するために活動し続けています。彼らの行動は、北朝鮮における人権の重要性を示すものであり、今後も多くの支援と関心が求められます。この団体の活動を通じて、北朝鮮の民衆がより良い未来を手に入れることができることを願っています。

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