敷島 (戦艦)

敷島（しきしま）

概要

敷島は、大日本帝国海軍の戦艦であり、敷島型戦艦の最初の艦船として1896年に建造が決定されました。艦名は「日本全体の美称」に由来しています。1897年3月にイギリス・ロンドンのテムズ鉄工所で起工され、1898年11月1日に進水、1900年に竣工を迎えました。初めての任務として、日露戦争において旅順口攻撃や黄海海戦、日本海海戦に参加し、主力艦としての役割を果たしました。戦争後、旧式化が進み、1921年には海防艦に類別変更され、その後は練習艦として使用されました。最終的には1947年に解体されています。

艦歴

敷島の建造は1897年に始まり、最初は「白根」という名前が検討されていましたが、最終的に「敷島」と命名されました。それからの艦歴は多岐にわたります。日露戦争の際、第一艦隊第一戦隊に所属し、艦は数々の重要な作戦に参加しました。特に1905年の日本海海戦では、姉妹艦とともに重要な役割を果たしました。

1909年には、明治天皇皇太子夫妻が敷島に乗艦し、訓練を視察されるなど、皇族との関連も深い艦でした。

軍備と変遷

第一次世界大戦後のワシントン軍縮会議により、敷島は兵装や装甲を撤去され、1923年には軍艦籍から除籍されました。これにより、訓練目的の特務艦として使用されることになりました。1930年代には、艦は佐世保港に繋留され、太平洋戦争の終戦時には、撤去された推進器のない状態で静かに佇んでいました。

製造と解体

1947年、敷島は佐世保で解体され、その長い歴史に幕を下ろしました。艦の建造から解体に至るまで、さまざまな歴史的な出来事を経て、敷島は日本の海軍史において重要な位置を占めています。

軍艦の特徴

敷島型戦艦は、当時の国際的な造船技術を駆使して設計され、長さは250メートルに達するなど、当時の基準では大きな艦艇でした。また、最新の火力や防御を備えており、日露戦争においてその性能を証明しました。

国の象徴

敷島は単なる軍艦としての役割を超え、日本の象徴的存在として扱われました。その名前は日本の美しさを表し、艦自体も長い間、国民の誇りとして認識されていました。艦の動向や所属の変化は、当時の社会的背景や国際情勢を反映したものでありました。

このように、敷島はただの戦艦に留まらず、日本の歴史や文化に深く関わる存在であり、今なお多くの人々に記憶されています。

もう一度検索