新・平家物語 義仲をめぐる三人の女

映画『新・平家物語 義仲をめぐる三人の女』の概要

『新・平家物語 義仲をめぐる三人の女』は、1956年に公開された日本の歴史映画であり、大映が製作・配給を手掛けました。監督は衣笠貞之助が務め、主演には長谷川一夫が配されています。この映画は、吉川英治の小説『新・平家物語』を原作とした3部作の第2作目にあたります。前作が平清盛の青年期を中心に描いたのに対し、本作では木曾義仲という武将を中心に、彼に関わる三人の女性とのドラマが描かれています。

あらすじ

物語は、木曾次郎義仲が中心となり、彼の妻である巴、女兵の山吹、そして敵方の姫である冬姫との複雑な関係を描写しています。義仲は武士としての生き様を貫く中で、愛と戦い、そして運命を共にする女性たちとの感情の葛藤が物語の核となっています。彼女たちそれぞれが義仲に対して持つ思いは、愛情だけでなく、敵味方の立場から生じる緊張感や嫉妬も伴っており、様々な人間ドラマが展開されます。

キャストと役柄

この作品には多彩なキャストが登場します。義仲を演じるのは長谷川一夫で、彼の強い意志が物語を引っ張ります。妻の巴には京マチ子が、女兵の山吹役には山本富士子が、敵姫の冬姫には高峰秀子が出演しています。これにより、それぞれの女性が義仲との関係において持つ多様な感情が丁寧に表現されています。他にも太夫坊覚明を大河内傳次郎、樋口次郎兼光を黒川弥太郎などが演じ、豪華な顔ぶれが揃っています。

制作スタッフ

映画の制作には多くの優れたスタッフが関わっています。脚本は成沢昌茂、辻久一、衣笠貞之助の三人が手掛けていて、丁寧に構築されたストーリーを支えています。撮影は杉山公平が担当し、映像美の確保に努めました。音楽は斎藤一郎が手がけ、作品に深みを与えています。

受賞歴

本作は、第11回毎日映画コンクールにおいて録音賞を受賞しており、その音響面にも評価が社を集めました。

終わりに

『新・平家物語 義仲をめぐる三人の女』は、木曾義仲を中心にした人間ドラマと女性たちとの愛憎劇を描いた作品であり、日本の歴史映画における重要な位置を持つ映画です。今後も多くの人に観られ、語り継がれていくことでしょう。

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