新保博久

新保博久について

新保博久（しんぽ ひろひさ）は、1953年8月7日に生まれた日本の著名なミステリ評論家です。彼の関連分野では、特に本格ミステリや江戸川乱歩に対する深い理解と研究が評価されています。京都府出身の彼は、京都市立日吉ヶ丘高等学校を経て、早稲田大学の文学部で美術を専攻しました。在学中はワセダミステリクラブに所属しており、同じ興味を持つ仲間と共にミステリーに関する知識を深めました。

新保は大学卒業後、権田萬治の指導の下で評論家としてのキャリアをスタートさせます。彼の活動の中で特筆すべきは、江戸川乱歩の蔵書目録の作成です。1991年から山前譲との共同でこの取り組みを始め、10年をかけて完成させました。これにより、乱歩作品の体系的な整理と研究が進められ、彼の業績はミステリー研究の発展に大きく寄与しました。

受賞歴

新保博久は、数々の賞を受賞しており、特に2001年に権田萬治との共同監修による『日本ミステリー事典』で第1回本格ミステリ大賞（評論・研究部門）を受賞しました。さらに、2003年には山前譲との共著『幻影の蔵』で第56回日本推理作家協会賞（評論その他の部門）を受賞し、その評価が高まっています。

主な著作

新保博久の著作は幅広く、特にミステリに関する専門書やクイズ集などが多く含まれています。彼の代表作の一つである『必携ミステリー手帖＜日本篇＞』は1979年に発刊され、同年には『必携ミステリー手帖＜外国篇＞』もリリースされています。また、1981年に刊行された『3分間探偵ゲーム キミの頭脳はどの程度?』は推理クイズ集としても人気を博しました。

彼の著書には、『推理百貨店 本館』や『世紀末日本推理小説事情』などもあり、それぞれ日本のミステリーのさまざまな側面を探求しています。最近では『シンポ教授の生活とミステリー』など、より軽妙な内容に取り組んでいることも注目されます。

編纂活動

新保の活動の中で重要なのは、編纂に関する仕事です。江戸川乱歩に関する多くの資料や著作を取りまとめ、『江戸川乱歩アルバム』や『日本探偵小説事典』などを編纂しています。これらの作品は、乱歩の文学やその影響を理解する上で欠かせない資料となっています。

結論

新保博久は、日本におけるミステリー評論の第一人者として知られ、その作品や活動は多くの読者と研究者に影響を与えてきました。彼の多岐にわたる貢献は、今後も日本のミステリー文学の発展に寄与し続けることでしょう。

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