新和田トンネル有料道路

新和田トンネル有料道路について

新和田トンネル有料道路は、長野県小県郡長和町和田から岡谷市長地に至る国道142号の延長約14,777メートルの重要な交通路です。この道路は長野県道路公社が管理していましたが、2022年4月1日に全面的に無料開放され、現在は新和田トンネル道路として長野県により管理されています。

概要と歴史

和田峠の付近は、江戸時代から交通の難所として知られており、旧道では特に冬季の凍結による渋滞や事故が問題となっていました。しかし、1974年に着工された新和田トンネル有料道路は、1978年10月に当初区間が供用開始され、長野県内の交通の利便性を大いに向上させました。最初の区間の延長は4,620メートルで、その中には全長1,922メートルの新和田トンネルが含まれています。この事業には約80億円がかかりました。

その後、交通量の増加とともに重要性が増し、1996年には下諏訪町から岡谷市に至る約10,157メートルの延伸区間が計画されます。この区間は、2004年に開通し、岡谷市や下諏訪町の中心部を避けるバイパスとしての役割を果たしています。建設には245億円が投じられ、特に諏訪大社の御柱祭などのイベント時の交通混雑を回避する重要な要素となりました。

無料開放と管理

新和田トンネル有料道路は、2022年に管理が長野県に移管され、全線が無料で利用できるようになりました。これにより、地元住民や観光客にとってのアクセスが一層便利になり、地域の活性化にも寄与しています。

道路の特徴

この道路は、標準的な道路規格で、第3種第2級・第3種第3級に該当し、設計速度は40km/hから60km/hに設定されています。交通施設としては、新和田トンネルの他にもいくつかのトンネルや橋梁があり、長期的に安定した交通を可能としています。特に、木落し坂トンネルや湖北トンネルは延伸区間の重要な要素です。

利用状況

無料開放前の料金体系では、普通車が630円、中型車が730円、大型車が1,050円という設定でしたが、現在は全ての利用者が無料で通行できるため、大きな利便性の向上が見込まれています。さらに、道の駅や飲食施設なども近接しており、観光地としての魅力も高まっています。

地理・通過する自治体

この道路は、長野県の小県郡長和町、諏訪郡下諏訪町、岡谷市を通過するため、地域間の交通連携の重要な役割を果たしています。特に、長野道岡谷ICからのアクセスが良好であり、観光客やビジネスマンにとっても利用しやすいルートです。

新和田トンネル有料道路は、往来の改善だけでなく、地域経済の活性化や観光促進にも寄与する重要なインフラとなっています。

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