新営区

新営区の概要

新営区（しんえい-く）は、台南市に属する市轄区で、かつては台南県の中心地として栄えた地域です。2010年12月25日、台南県と台南市の合併により、新たに台南市（直轄市）としての地位を確立しました。

地理的特徴

新営区は台南市の北端に位置し、北回帰線から南に約20kmにあたる急水渓の北岸に広がっています。この地域は嘉南平原の中心部にあたり、東側は東山区、南側は柳営区、西側は塩水区、北側は後壁区に接しています。平坦な平原地帯であるため、丘陵地や森林は見られず、開発はかなり進行しており、約91％の土地が利用されています。未開発エリアは、新営淨水場の北側や急水渓の水源保護地域に限定されています。

気候は亜熱帯海洋性気候に属し、年間平均気温は約23℃、年降水量はおおよそ2,000mmを記録しています。

歴史の流れ

新営区は歴史的に、明末清初の時代に鄭成功が反清復明の活動を展開した地でもあります。軍隊が駐留していたことから「新営」と名付けられました。清代に入ると、康熙年間には新営は諸羅県大奎壁村に併合され、乾隆年間以降は嘉義県太子宮堡の一部および鉄線橋堡に属するようになりました。日本統治時代には、太子宮堡の管轄下において新営庄となり、台南州新営郡に編入されました。

中華民国成立後、新営は台南県の政府が設置され、塩水鎮のかわりに台南県渓北地方の中心地としての役割を果たしました。しかし、近年では糖業の不況が影響し、経済は衰退傾向にあります。

経済と教育

新営区にはいくつかの教育機関があります。高等学校には国立新営高級中学や私立南光中学、私立興国中学が存在し、さらに職業教育を提供する国立新営高級工業職業学校や私立育徳工商職業学校もあります。また、国民中学や国民小学も多数存在します。

交通機関

新営区への交通アクセスは、台湾高速鉄道の嘉義駅が最寄りとなります。これにより、他の都市との接続が非常に便利です。

観光名所

新営区には多くの観光スポットがあります。国家図書館南部分館、国家総合展蔵中心、台南市立新営文化センター、新営美術園区などが見どころです。また、新営太子宮や新営済安宮、五分仔車、台糖新営製糖所なども訪れる価値があります。南瀛緑都心公園などの自然を楽しむ場所も構成されており、文化と自然が調和した地域となっています。

新営区は豊かな歴史と文化に満ち、交通も便利で、人々にとって魅力的なエリアとして今もなお発展を続けています。

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