新国民党

新国民党（しんこくみんとう、英語: New National Party, "NNP"）は、かつて南アフリカ共和国に存在した政党です。

概要

アパルトヘイト政策を実行した国民党のイメージを払拭するため、党名が改称されました。しかし、党路線の対立から分裂を繰り返し、少数派に転落。2005年にアフリカ民族会議（ANC）へ吸収合併されるに至りました。

歴史

国民党の衰退と名称変更

アパルトヘイト政策の廃止に伴い、1994年に初の全人種選挙が実施されました。この選挙でANCが最大勢力として躍進し、アパルトヘイト政策を推進してきた与党・国民党は第二党となります。当初はANCとの連立政権を担っていましたが、1996年に政権を離脱し、野党に転じました。

黒人を含む幅広い層からの支持獲得を目指し、国民党の解党と新党結成を主張するロエルフ・メイヤーと、従来の路線継続を主張する党幹事長のマーチナス・V・シャルクウィクが対立します。しかし、新党結成を見送った執行部に反発したメイヤーらは離党し、新党『統一民主運動』を結成しました。

これを受けて、フレデリック・ウィレム・デクラークは党首を辞任し、政界を引退。シャルクウィクが後任の党首に就任しました。

シャルクウィクら執行部は、保守主義とキリスト教民主主義を理念とする『新国民党』へと党名を改称しました。

衰退

1999年の総選挙で、新国民党は議席を大幅に減らし、リベラル政党である民主党（DP）が躍進しました。シャルクウィクはANCに対抗するため、DPと地方選挙での共闘で合意し、新党『民主同盟（DA）』を結成します。しかし、路線対立が表面化し、2001年にシャルクウィクはDAを離脱。NNPの支持者の多くはDAに留まりました。DAがNNPの支持基盤を吸収したため、NNPは少数派に転落し、上下両院への影響力はほとんどなくなりました。

DAから離脱後、NNPは再びANCとの協調路線を進みましたが、2004年の総選挙でも議席を増やすことはできませんでした。その結果、ANCへの合流を決定し、その歴史に幕を閉じました。

関連項目

国民党 (南アフリカ)
民主同盟

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