新型FFM

新型FFM（新型FFM）について

新型FFMは、日本の海上自衛隊が計画している新しい護衛艦で、2024年度から2028年度にかけて計12隻の建造を予定しています。これは、もがみ型護衛艦の建造が12隻に制限されたことを受けた代替案として考案されたものです。もがみ型では22隻が計画されていたため、新型FFMは当初の計画数を上回る活躍が期待されています。

来歴

平成30年度から海上自衛隊はもがみ型（30FFM）の建造に着手しました。これにより、近海域での戦任務に加え、対機雷戦における新しい任務も果たすことを目的としています。当初は22隻の建造が見込まれていましたが、最終的には12隻に減少しました。この新型FFMは、令和6年度以降に本型へと移行するための計画が進められています。

2023年1月には、防衛装備庁が新型FFMに関する企画提案契約の募集を開始し、同年内の契約締結が進みました。2024年度には2隻分の建造に対し約1,747億円の予算が要求されています。また、初めの2隻の就役は2028年を見込んでいます。新型FFMは、もがみ型の年2隻の建造ペースを上回り、スピーディな調達が目指されています。

設計

新型FFMの船体は、もがみ型に比べて大型化しており、基準排水量は3,900トンから4,880トンに増加しました。船体はステルス性を備え、艦橋構造も大きく変更されています。従来のもがみ型に比べ、船尾シアが廃止され、より効率的なデザインが採用されています。

機関については、1基のガスタービンエンジンと2基のディーゼルエンジンを組み合わせたCODAG方式が採用される予定で、最大速力は30ノット以上となる見込みです。推進器は、もがみ型と同じく2軸のスクリュープロペラが使用されることが決まっています。

装備

新型FFMでは、C4ISRシステムとして23式艦対空誘導弾が搭載される予定です。さらに、多機能レーダーやミサイル誘導用イルミネーター、FCネットワークを装備し、将来的には将来的にレーダーの能力向上が求められるでしょう。また、探信儀と機雷探知機を兼ねる多機能ソナーも採用予定です。

武器に関しては、艦対空ミサイルとして23式艦対空誘導弾、地対艦誘導弾の能力向上型が装備される予定です。これにより、国の防衛力の強化が図られます。その他の装備は、もがみ型から踏襲されることになるでしょう。

輸出の可能性

新型FFMは、2023年11月にオーストラリアで開催された「INDO PACIFIC 2023」において、その模型が展示されました。この艦は、オーストラリア海軍の新型艦の開発を見越した派生型とも言われており、将来的な共同開発に向けた検討が進められています。競争が激化する中、どの国が新型護衛艦を採用するか、注目が集まるでしょう。

古い艦船を取り替える新型FFMの計画は、海上自衛隊の近未来の防衛力に大きな影響を与えることでしょう。

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