新宮紀宝道路

新宮紀宝道路について

新宮紀宝道路（しんぐうきほうどう）は、和歌山県新宮市のあけぼのから三重県南牟婁郡紀宝町の神内までを結ぶ自動車専用道路です。この道路は、近畿自動車道紀勢線に沿って国道42号の自動車専用道路として計画されています。

背景と目的

この道路の整備は、主に地域の交通改善や災害時の支援を目的としています。新宮市と紀宝町の間には、熊野川の河口部に位置する新熊野大橋や熊野大橋しか存在せず、交通の迂回路が限られる状況です。このため、慢性的な渋滞や災害時の通行止めが発生することが多く、特に平成23年の台風第12号による熊野川の氾濫が発生した際には、地域の連携にも支障をきたしました。加えて、南海トラフ巨大地震による津波被害の危険性から、熊野川河口に橋を架けることが求められていました。

2013年には、新熊野大橋を含む新宮紀宝道路が事業化され、救急医療活動の支援、渋滞の緩和、さらには地域復興を目指して整備が進められています。

計画の進捗と地域の反応

計画ルートには紀宝町鵜殿地区の住宅地も含まれており、周辺住民からは生活環境の悪化や立ち退きについて反対の声が上がっています。この問題は紀宝町長選挙でも大きな争点となりましたが、2018年に現職の西田健が当選し、現行の計画で事業が進展することが決定されました。2019年には、新宮紀宝道路に接続する高速道路も事業化され、紀伊半島一周の高速道路整備が実施されることになりました。

道路の構造と特徴

新宮紀宝道路は、起点を和歌山県新宮市あけぼの、終点を三重県紀宝町神内とする全長2.4kmの道路で、設計速度は80 km/hに設定されています。道路の幅は12.0 m、完成後は2車線での運用が予定されています。この新しい道路は、地域だけでなく広域の交通網にも重要な役割を果たすと考えられています。

2024年12月7日に全線が開通する予定であり、地域の交通の円滑化や災害時の迅速な対応が期待されています。

歴史的な背景

新宮紀宝道路のプロジェクトは、2013年度に事業化されました。2017年12月には起工式が行われ、2021年4月には国土交通省によって開通見通しが公表されました。そして、2024年12月に新宮北ICから紀宝IC間の開通が予定され、地域の発展に貢献することが期待されています。

新宮紀宝道路は、熊野川渡河橋を含むいくつかの重要な橋梁を持つことで知られ、地域の大動脈としての役割を担うことが見込まれています。

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