新宿御苑トンネル

新宿御苑トンネル

新宿御苑トンネルは、東京都新宿区の主要な交通動脈である国道20号（甲州街道）の一部を構成するトンネルです。具体的には、四谷4丁目交差点から新宿4丁目交差点までの区間を結んでいます。このトンネルは、都心部における交通の円滑化と、貴重な緑地である新宿御苑の環境保護という二つの重要な目的を両立させるために建設されました。

概要

1987年に建設が開始され、1991年12月21日に開通しました。トンネル部分の全長は約840メートル、幅は22.5メートルで、隣接する区間を含めた総延長は約1,150メートルに及びます。総事業費は約150億円という大規模なプロジェクトでした。特筆すべきは、トンネルが新宿御苑の真下を通過する点です。これは、自然環境への影響を最小限に抑えるための配慮によるものです。このため、軽車両や原動機付自転車は通行が禁止されています。

また、このトンネルの開通に伴い、国道20号の指定区間に変更がありました。1993年4月1日をもって、四谷4丁目交差点から新宿3丁目交差点、そして新宿4丁目交差点に至る区間が国道20号の指定から外れました。この変更は、トンネルの開通によって新たな交通ルートが確立されたことによるものです。

接続する道路

新宿御苑トンネルは、以下の主要な交差点と道路に接続しています。

四谷4丁目交差点:
新宿通り（国道20号、新宿区道）
外苑西通り（東京都道418号北品川四谷線、東京都道430号新宿停車場前線との重複区間）
新宿4丁目交差点:
* 明治通り（東京都道305号芝新宿王子線）

これらの接続により、新宿御苑トンネルは、都心部の交通ネットワークにおいて重要な役割を果たしています。

特徴と意義

新宿御苑トンネルは、単なる道路トンネル以上の意味を持っています。それは、都市開発と環境保護の両立という現代社会における重要な課題に対する一つの答えを示しているからです。トンネルの建設によって、地上部の交通渋滞が緩和されるとともに、新宿御苑の静穏な環境が守られています。また、このトンネルは、高度な土木技術の象徴でもあり、都市インフラの整備における新たな可能性を示唆しています。このトンネルは、新宿エリアの交通を円滑にし、地域住民の生活を支える重要なインフラストラクチャーとして、これからもその役割を果たし続けるでしょう。

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