新幹線E5系・H5系電車

新幹線E5系・H5系電車について

新幹線E5系およびH5系電車は、JR東日本とJR北海道が所有する新幹線車両です。E5系はJR東日本の系列に属し、H5系はJR北海道の系列となっていますが、両者に大きな仕様の差異はありません。そのため、ここでは両者をまとめて解説します。

概要

E5系は、東北新幹線において最高速度320km/hの運転を実現するために開発され、2011年3月5日に営業運転を開始しました。新たに最速達列車の「はやぶさ」がこの車両によって運行されることが可能となりました。E2系の後継として位置づけられ、現在は東北新幹線のメイン車両として運用されています。

当初は300km/hで運行されていましたが、2013年からは320km/hに引き上げられ、国内新幹線において最速の運行を実現しました。また、グリーン車以上のエクスクルーシブなシート「グランクラス」が初めて設けられた車両でもあります。

開発の背景

E5系の開発は、2000年に策定されたJR東日本の中期経営構想に基づいています。この中で、「世界一の鉄道システムの構築」が目指され、最高速度360km/hを目指して開発が進められました。その後、環境やコスト面を考慮し、現実的な速度として320km/hが採用され、E5系が誕生しました。

車体の特徴

E5系の車体は、アルミニウム合金を利用した中空トラス構造で、トンネル微気圧波の低減を目指しています。先頭車両の形状は「ダブルカスプ」と呼ばれ、これによりトンネル揺れを抑制し、快適な乗り心地を実現しています。E5系は最新の技術を駆使して設計されており、デザイン性にも優れています。色合いは「常盤グリーン」や「飛雲ホワイト」など、未来的なイメージを持っています。

H5系はE5系をベースにした車両ですが、見た目や内装に北海道に特化したデザインが施されており、色合いも異なります。

走行機器と制御タイプ

E5系は、VVVFインバータ制御方式を採用し、主電動機を効率的に動かすことで高い走行性能を実現しています。また、回生ブレーキを併用し、エネルギーの効率的利用も図っています。

乗り心地を向上させるため、フルアクティブサスペンションが搭載されており、これにより曲線走行時にも快適さが保たれます。

車内の設備

車内は「ゆとり」「やさしさ」「あなたの」をテーマにデザインされ、快適な空間を提供します。E5系のグランクラスは特別な旅のための上級席となっており、より一層のサービスと快適さが追求されています。普通車やグリーン車にも充電用コンセントや読書灯が設置され、利便性が向上しています。

H5系は「北海道への旅の序章」というテーマで、雪の結晶や縄文のデザインが取り入れられています。

今後の展望

E5系は将来的には59編成を北陸新幹線での運用を充実させる計画もあります。そして、海外での展開に向けてE5系の同型車両がインドに輸出される計画もあります。高まる需要に応じて、新幹線車両の性能と快適性をもって、さらに多くの利用者に愛されることが期待されます。

このように新幹線E5系・H5系は、最新技術を駆使した魅力的な新幹線車両であり、今後の発展やサービス向上が楽しみな存在です。

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