新文化通信社

株式会社新文化通信社

株式会社新文化通信社（しんぶんかつうしんしゃ）は、日本の出版業界に特化した専門紙「新文化」を発行する新聞社です。1991年からは「新文化」の縮刷版を発行し、2001年からは「新文化オンライン」としてオンラインでも情報発信を行っています。

歴史の歩み

この会社は1930年（昭和5年）、丸島誠の手によって「出版通信」として創刊されました。当初は出版業界の情報を伝えるメディアとして活動しており、1940年（昭和15年）には日本出版文化協会（文協）が設立されるなど、業界において政府の統制が強まる中、「出版通信」はその影響を受けることとなります。その結果、出版通信は、風刈芳之助の「出版研究所報」や「出版文化通信」と合併し、「出版共同新聞」と改名されましたが、1943年（昭和18年）までの短い期間での発行にとどまりました。

戦時中、「出版共同新聞」は出版界全体の機関誌としての役割も果たしました。特に帆刈の社説では、文協の政策に対する批判や業界改革を訴え、1942年には政府からの印刷差止めの処分を受けることもありましたが、業界の支援を受けて活動を続けました。しかし、1943年には国家総動員法に基づき設立された日本出版会により、業界紙が廃刊となることが決定し、「出版共同新聞」は6月の号で終刊しました。

そんな中、1950年（昭和25年）12月に丸島誠が新文化通信社を再興し、週刊紙「新文化」を創刊しました。この「新文化」のバックナンバーは、縮刷版として出版されたほか、同社の公式サイト上の新文化デジタルアーカイブで有料で利用可能です。さらに、創業50周年を記念して2002年に発行された『出版通信・出版同盟新聞 復刻版』では、過去の新聞も読むことができます。

新文化オンラインでは、出版業界に関する最新ニュースを「ニュースフラッシュ」として速報し、また、一部の記事をオンラインで読めるようにもなっています。新文化通信社は、常に出版業界の動向を敏感に捉え、情報を提供し続けている貴重な情報源となっています。

その他の関連情報

新文化通信社に関連する情報として、文化通信社（文化通信）や出版ニュース社（出版ニュース）といった他の専門紙があります。また、全国書店新聞や週刊読書人など、関連のある出版物も多数存在します。新文化通信社は、自らの役割を全うしながら、出版業界の発展とともに歩んでいる存在と言えるでしょう。

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