新東京国際空港公団

新東京国際空港公団

新東京国際空港公団（しんとうきょうこくさいくうこうこうだん）は、1966年に設立された特殊法人です。公団は新東京国際空港、現在の成田国際空港の設置と管理を担い、2004年に解散するまで、その運営に関わりました。

設立の経緯

新東京国際空港公団は1966年7月30日に設立され、その設立は政府の閣議決定から僅か2日後に実現しました。同年の7月6日に「新東京国際空港公団法の施行期日を定める政令」が公布され、同11日には設立準備が進められました。

業務の内容

公団は新東京国際空港の設置及び管理を担当し、航空法や国土交通大臣から指示された基本計画に従って業務を運営しました。また、空港周辺の航空機による騒音問題への対応や損失の補償業務も行い、地域との共生を図りました。1980年以降は、国土交通大臣の認可を受けて委託事業への投資も可能となり、芝山鉄道の設立を促進しました。

財務状況

公団の財務運営は独立採算制を採用し、民間からの借入を利用しつつ、政府からも一部出資を受けていました。空港使用料などの収入を基に、借入金の償還を行う経営モデルが確立されました。設立初期からは償却負担や業務管理費の影響で赤字が続きましたが、1984年度には初めての黒字を計上し、91年度には224億円の黒字を達成しました。翌92年度には再び赤字に転落するものの、その後も黒字を計上し続けました。

重要な出来事

新東京国際空港は、複数の歴史的な出来事に影響を与えました。1978年に行われた成田空港管制塔占拠事件や、1985年の手荷物爆発事件など、数多くの事件が空港の運営に影響を及ぼしました。特に、1984年に初めての黒字を計上したことは、公団の運営にとって大きな節目となりました。

組織と所在地

公団の組織は、役員9名と職員908名から成り、合計で917名の人員が構成されていました。設立当初は東京都虎ノ門の共同通信会館に事務所を構えましたが、後に千葉県成田市に移転しました。

解散とその後

2004年4月1日に新東京国際空港公団は解散し、その業務は成田国際空港株式会社に引き継がれました。その結果、成田国際空港は民間企業による運営に移行しました。これにより、空港の運営体制は新しい形態へと進化しました。

新東京国際空港公団の活動は、日本における国際空港の発展に寄与するとともに、地域社会との調和を目指した重要な取り組みとして評価されています。

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