新潟アルビレックスBBラビッツ

新潟アルビレックスBBラビッツ（Niigata Albrex BB Rabbits）は、新潟県をホームタウンとして活動する、日本の女子プロバスケットボールチームです。国内最高峰の女子バスケットボールリーグであるWリーグに所属しています。

このチームは、経営破綻に伴い廃部が決まったJALラビッツの系譜を引き継ぐ形で、2011年に産声を上げました。チーム名の「ラビッツ」は、前身であるJALラビッツから継承されたものです。マスコットは、男子チームの新潟アルビレックスBBと共通の「アルード」がチームを盛り上げています。

チームの運営は、母体企業であるNSGグループが設立した一般社団法人新潟アルビレックス女子バスケットボールクラブが行っています。この一般社団法人による運営体制は、WJBL全体では2番目、Wリーグにおいては初めてのケースとして注目されました。チームの代表職は、男子チームである新潟アルビレックスBBの運営会社取締役が兼任しています。しかし、2023年7月1日には運営体制に変更があり、男子チームの運営を担う株式会社新潟プロバスケットボールに事業が譲渡されています。

ホームアリーナ

チームは、県内の複数のアリーナをホーム会場として使用しています。主な会場としては、アオーレ長岡や新潟市鳥屋野総合体育館などがあります。2017-18シーズンからは、練習拠点が五泉市総合会館の改修に伴い、隣接する阿賀野市と協定を結び、水原総合体育館を新たな拠点として再出発を切りました。

沿革

チームは2011-12シーズンにWリーグへ参入しました。初代ヘッドコーチには、前身であるJALラビッツで指揮を執っていた荒順一氏が就任。JALからの移籍選手5名と大学卒新人3名を合わせた8名でスタートしました。選手たちはNSGグループの職員として勤務しながらプレーを続け、初年度は8チーム中7位の成績で終えました。

翌2012-13シーズンには、下部リーグだったWIリーグがWリーグに統合され、リーグ参加チームが増加。荒HC体制の下、12チーム中6位と順位を上げました。しかし、2013-14シーズンには荒HCが退任し、衛藤晃平アシスタントコーチがヘッドコーチに昇格。このシーズンは12チーム中8位となります。衛藤HCの2シーズン目となった2014-15シーズンは、11チーム中9位に後退しました。

2015-16シーズンからは、新潟県出身で元山梨クィーンビーズHCの炭田久美子氏が新ヘッドコーチに就任。「走るバスケ」を標榜し、2ラウンド制に移行したリーグに挑みましたが、苦戦が続き、2012-13シーズンの山梨以来となるシーズン全敗を喫しました。

全敗という厳しい結果を受け、2016-17シーズンは球団OBの小川忠晴氏がヘッドコーチに就任。大型センターの馬雲選手をはじめ、新たな戦力を補強しました。また、強化方針も見直され、チーフトレーナーの配置や練習場所の固定化（五泉市総合会館）など、環境整備にも取り組みました。このシーズン、チームは歴史的な一歩を刻みます。開幕から連敗が続いていましたが、17戦目となる山梨戦で678日ぶりの勝利を挙げ、53連敗をストップ。翌日の試合にも勝利し、2シーズンぶりの連勝を果たしました。ホーム戦においても、アイシンAW戦で686日ぶりの勝利を記録しました。しかし、レギュラーシーズンでの白星はこの3つに留まり、アーリーエントリーで3選手が加入した2次ラウンドも1勝に終わり、最終順位は12チーム中11位となりました。

小川HC体制はその後も続きましたが、2017-18シーズンから2019-20シーズンまで、3シーズン連続で12チーム中最下位という低迷期が続きました。この間、2017-18シーズンには、JAL時代からの選手である出岐選手が引退し、チームからJALラビッツのルーツを持つ選手がいなくなっています。

2020-21シーズンには、新潟県内の高校や大学で指導経験が豊富な大滝和雄氏がヘッドコーチに就任。コロナ禍の影響で東西地区制が導入されたこのシーズン、東地区6チーム中最下位となりました。大滝HCが引き続き指揮を執った2021-22シーズンも、13チーム中最下位に終わります。

2022-23シーズンからは、新潟医療福祉大学女子バスケットボール部の前HCである伊藤篤司氏がヘッドコーチに就任。チームの再建に取り組んでいます。

組織と人物

歴代ヘッドコーチには、荒順一（2011-13）、衛藤晃平（2013-15）、炭田久美子（2015-16）、小川忠晴（2016-20）、大滝和雄（2020-22）、伊藤篤司（2022-24）、東英樹（2024-）といった顔ぶれが名を連ねています。ホームゲームでは、野口智美氏がアリーナDJとして会場を盛り上げています。また、新潟の地域活性化モデルである今井美穂氏が公式アンバサダーを務め、ブースターと共にチームを応援しています。

ユニフォームサプライヤーはミズノが担当。ユニフォームには、Denka、大王製紙、ONE&PEACE、新潟日報、ミサワホーム北越などが前面に、ビッグフォール、エヌ・エス・エスなどがパンツにスポンサーとして名を連ねています。

チームは、Wリーグでの厳しい戦いを続けながらも、新潟県の女子バスケットボールの普及・発展に貢献すべく活動しています。

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