新潟県道164号白山停車場女池線

新潟県道164号白山停車場女池線：歴史と現状

新潟県道164号白山停車場女池線は、新潟県新潟市中央区を南北に貫く一般県道です。JR越後線白山駅を起点に、新潟市中心部の主要道路と交差し、新潟バイパス桜木ICに至る幹線道路として、地域社会において重要な役割を担っています。

歴史：住民の願いから生まれた道路

昭和大橋以南の区間は「和合線」と呼ばれ、その名前には地域の住民と道路整備の歴史が刻まれています。大正時代、女池集落は湿田が広がり、新潟市中心部へのアクセスは非常に困難でした。不便を訴えた住民の熱意ある陳情が、当時の鳥屋野村村長を動かし、現在の女池桜木町付近から下所島付近にかけて、リヤカーが通れる程度の道が作られました。村長の願い「村中が和合するように」との思いから名付けられた「和合線」は、地域の和を象徴する存在となっています。和合町という地名は、この道路の名前に由来しています。

当初の路線名は「県庁前停車場女池線」で、旧新潟交通電車線の県庁前駅と女池和合町を結ぶ路線として制定されました。県庁前駅の改称に伴い路線名も「白山前停車場女池線」に変更されました。その後、複数の路線に分割されていましたが、1990年代後半に統合され、現在の県道164号となりました。2006年には国道116号のバイパス開通に伴い、重複区間が解消されました。

路線状況と特徴：多様な名称と整備状況

路線はいくつかの区間で異なる通称を持っています。白山駅付近は「寄居浜女池線」、白山浦では「はくさん通り」や「旧電車通り」、市役所前付近は「一番堀通」、そして昭和大橋以南は「和合線」と呼ばれています。これらの名称は、それぞれの区間の歴史や地理的特徴を反映しています。

県道164号線は、新潟市の都市計画道路の一部でもあります。1927年に都市計画が決定され、段階的に整備が進められてきました。信濃川を挟んだ南北両側で道路整備が進められ、特に上近江地内では2003年から改良事業が行われ、2010年に経路の直線化が完成しました。しかし、当初計画されていた寄居浜への延伸や信濃川への橋梁架設は実現していません。

周辺道路との関係：主要道路との接続

県道164号は、多くの主要道路と交差しています。はくさん通り、蔵所堀通り、国道116号、東港線、国道1号、笹出線、紫鳥線、そして新潟バイパスなど、新潟市の中心部を縦横に走る道路網と接続しています。これらの道路との接続は、交通の円滑化に大きく貢献しています。

まとめ：地域社会を支える重要な道路

新潟県道164号白山停車場女池線は、単なる道路ではなく、地域住民の生活、歴史、そして未来を繋ぐ重要なインフラです。大正時代の住民の熱意から生まれた歴史、そして現在も続く整備の歩み、そして周辺道路との複雑な関係は、この道路が持つ多様な側面を示しています。今後も、新潟市の中心部における交通の要として、その役割を果たし続けるでしょう。

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