新田原救難隊

新田原救難隊

新田原救難隊（にゅうたばるきゅうなんたい）は、航空自衛隊の航空総隊に属し、航空救難団の下で活動する救難部隊です。基地としては宮崎県の新田原基地が位置し、同基地から捜索救難のための航空機を運用しています。見られる航空機は、捜索救難機のU-125Aと、救難ヘリコプターのUH-60Jです。

概要

新田原救難隊は、1960年3月1日に設立され、当初は航空自衛隊の3番目となる救難分遣隊として活動を開始しました。その後、1964年7月には新田原救難隊に改編されて名称を変更し、これまでの救難活動を引き続き行っています。部隊のシンボルマークには、真紅の背景に八咫鏡が描かれ、その中心外には九州地図と飛び立つ黄金の鷲がデザインされています。このマークは、隊の使命感と地域への貢献を象徴するものとなっています。

沿革

新田原救難隊の歴史は、1960年から始まります。設立当初は救難航空隊の一部として機能していましたが、1961年には航空救難群に改編されました。さらに1964年には新田原救難隊と呼ばれるようになり、活動が本格化しました。

1968年にはKV-107ヘリコプターが配備され、さらに1969年にはMU-2S機が加入しました。しかし、1970年にはMU-2Sが訓練中に墜落し、4名の隊員が殉職するという悲劇に見舞われました。このような出来事を経ながらも、隊はさらなる訓練と技術の向上に努め、1971年には航空救難群が航空救難団に改編されました。

1972年には、アメリカ海軍のE-2の墜落事故の捜索中にKV-107が墜落する事故もあり、隊の厳しさが伺えます。1989年には航空救難団が航空支援集団に属し、1997年にはUH-60Jが配備されるなど、徐々に運用機も多様化していきました。2000年にはU-125Aが導入され、さらに2000年9月にはMU-2Sの最終フライトが行われました。2010年には創設50周年を迎え、部隊の歴史と成果を祝う式典が実施されました。その後、2013年には航空救難団が航空総隊に移行しました。

部隊編成

新田原救難隊は、主に隊本部、総括班、飛行班、整備小隊の4つの基本構成から成り立っています。これにより、効果的な救難活動が行える体制を整えており、迅速かつ安全な運用を可能にしています。

歴代運用機

新田原救難隊では、様々な運用機が使用されてきました。捜索救難機にはT-34A（1960年～1969年）、T-6（1964年～1969年）、MU-2S（1969年～2000年）、U-125A（2000年～現在）が含まれます。また、救難ヘリコプターとしてはH-19B（1960年～1968年）、S-62J（1964年～1968年）、KV-107（1968年～1999年）、UH-60J（1997年～現在）が運用されてきました。

新田原救難隊は、歴史ある部隊として、今後も地域や国家における救難活動に全力で取り組んでいくことでしょう。

もう一度検索