新納忠清

新納忠清（にいろ ただきよ）

新納忠清は、江戸時代前期に薩摩藩で活躍した武将です。文禄4年（1595年）に新納忠増の長男として生まれました。

生涯

新納氏は、薩摩藩において重要な役割を果たした一族であり、忠清もその血筋を受け継ぎました。父・忠増の兄である忠堯は、天正11年（1583年）に30歳で戦死。その後、忠堯の嫡子である忠光も慶長8年（1603年）に若くして亡くなったため、忠清は忠光の娘婿となり、新納家の家督を継承することになりました。

寛永年間に入ると、忠清は藩内で重要な役職を歴任します。まず、高奉行並びに本城の地頭に任じられ、藩政に深く関わりました。さらに、寛永5年（1628年）には、祖父・忠元も務めたことのある大口地頭に就任し、この地で27年もの長きにわたりその任を果たしました。大口は、薩摩藩の中でも重要な地域であり、その地頭を務めることは、忠清に対する藩からの大きな信頼の証であったと言えるでしょう。

寛永14年（1637年）には、島原の乱が勃発。忠清は大口勢を率いてこの戦いに参戦しました。彼は、乱の終盤における2月28日の決戦で、自ら原城内に乗り込み、軍功を上げました。この活躍により、忠清は武将としての名声をさらに高めることになります。

承応3年（1654年）、忠清は60歳でこの世を去りました。当時、殉死は禁止されていましたが、忠清の死後、3名もの殉死者が出ました。これは、忠清の人望がいかに厚かったかを物語るエピソードと言えるでしょう。

新納忠清は、武将としてだけでなく、藩政にも貢献した人物でした。彼の生涯は、薩摩藩の歴史の中で重要な一ページを飾っています。

新納忠清の功績

高奉行並びに本城の地頭として藩政に貢献
大口地頭を27年務め、地域を治めた
島原の乱で原城に乗り込み軍功を上げた

その他

死後、殉死者が出た

出典

* 『本藩人物誌』 鹿児島県史料集（13）（鹿児島県史料刊行委員会）

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