新藤常右衛門

新藤 常右衛門の生涯と業績

新藤常右衛門（しんどう つねえもん、1905年12月 - 1976年5月12日）は、日本の陸軍における重要な軍人で、最終階級は陸軍大佐でした。彼の人生は、航空兵としての志と戦闘の経験に満ちたものでした。

幼少期と教育

新藤は鳥取県で生まれました。若いころから軍人を志し、彼は大阪陸軍地方幼年学校に通います。この時期に彼の軍への関心がさらに高まりました。1924年には、陸軍士官学校の36期を卒業し、少尉として任官を受けました。彼は航空兵、特に操縦者としての道を選びます。最初の配属先は所沢気球隊でした。彼の航空への情熱は、この時期から始まったのです。

飛行訓練と昇進

新藤は1926年に所沢陸軍飛行学校に入校し、飛行技術の習得に励みます。やがて、彼は1933年に大尉に昇進し、本格的に航空戦に関わるようになっていきます。1935年にはハルピンの飛行第11戦隊の中隊長を務め、その後、陸軍大学校の専修課程を修了しました。この経験が新藤の指導力を高め、彼は陸軍内での地位を確立していきます。

第二次世界大戦と空中戦

1941年には飛行第87戦隊の隊長に就任し、その後も岐阜飛行師団の参謀や明野陸軍飛行学校の教官として活躍しました。特に1944年、彼は第16飛行団の団長に任命され、空中戦に参加する重要な役割を果たすことになります。

この時期の新藤は特に目立った活動をしており、1944年8月20日には北九州でB-29を撃墜しました。41歳でのこの戦果は、当時の日本陸軍の飛行兵としては最年長であり、この功績は彼の名声を高めました。その後、彼はレイテ戦線にも転戦し、その戦闘経験をさらに積み重ねていきます。

戦後の活動と著作

1945年には明野飛行学校に勤務することになりますが、新藤の軍歴はその後も続きました。彼は、軍人としての経験を元に、多くの人々に語り継ぐために著述活動にも取り組みました。彼の著書『あ丶疾風戦闘隊 - 大空に生きた強者の半生記録』は、光人社から1971年に出版されています。この本は彼の飛行兵としての経験や戦記、さらには人生哲学が詰まった貴重な記録です。

まとめ

新藤常右衛門は、戦争という厳しい状況の中で卓越した技術と胆力を持って活動し、日本の空を守るために尽力した人物でした。彼の生涯は、軍人としての誇りと情熱の証であり、航空戦の歴史に名を刻む存在として語り継がれています。

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