新釧路駅

新釧路駅

新釧路駅（しんくしろえき）はかつて北海道釧路市古川町、現在の新釧路町に位置していた雄別鉄道の駅です。この駅は雄別本線の一部として運営されていましたが、鉄道路線が廃止されると同時に廃駅となりました。

駅の概要と機能

新釧路駅は最初、貨物専用の駅として開設されました。当初は釧路川を利用して、艀による石炭の船積みや貯炭場として機能していました。さらに、鉄道部の事務所や機関庫、炭水所も設置され、本線釧路駅側の重要な拠点として利用されていました。後に、石炭の輸送は鳥取岐線を通じて雄別埠頭に移行したことから駅の利用は減少しましたが、その後は新しい釧路市が設けた水面貯木場への木材輸送や関連企業への物資移動が行われるようになりました。

駅の歴史

新釧路駅の歴史は1923年1月17日に始まります。この日、北海炭礦鉄道の釧路から雄別炭山間が開業され、その副産物として駅がオープンしました。最初の段階では、貨物のみを扱い、駅機能の発展もありました。時期不詳の後に機関庫が新釧路分庫として設置され、1950年には尺別鉄道から転車台が移設されました。

1956年には旅客の取り扱いが始まり、さらに釧路製作所専用線の敷設が行われました。1966年には水面貯木場専用線の敷設も行われ、駅としての機能が多様化していきました。しかし、1970年4月16日には当路線が廃止され、駅もその役割を終えました。

駅の構造

新釧路駅の構造は、当初単式ホーム１面を使用していましたが、後にコンクリート製の島式ホームが設置され、1面に2線が配置されるようになりました。跨線橋はなく、構内踏切で乗降が行われていました。駅舎は西側に位置し、廃止時には駅背面に設けられた側線から数本の仕訳線が分岐していました。この構造により、炭水線や転車台、車庫線が配置されていました。

さらに、駅舎横には本線から引き上げた線があり、ここからは釧路製作所向け工場線が4本分岐していました。施設としては、周辺に水面貯木場への専用線も設置されていました。

隣の駅

新釧路駅は雄別本線の中で、釧路駅と中園駅の間に位置し、その利用者として地元の貨物輸送を支えてきました。

まとめ

新釧路駅はかつての繁栄と、地域経済に重要な役割を果たしていた歴史を持つ駅でありましたが、時代の流れとともにその役目を終えました。今ではその面影も薄れ、地域の記憶に残るのみとなっています。

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