新開渧観

新開渧観：地方自治に尽力した内務官僚

新開渧観（しんかい ていかん）は、1883年（明治16年）8月5日に生まれました。彼は内務官僚として、また福岡県八幡市長、神奈川県小田原町長、茨城県日立市長といった要職を歴任し、日本の地方自治に大きく貢献しました。没年は不詳です。

生い立ちと学歴

新開渧観は熊本県熊本市で生まれました。1900年（明治33年）に第五高等学校に入学し、1903年（明治36年）に卒業。その後、東京帝国大学法科大学に進学し、1908年（明治41年）に卒業しました。同年11月には、文官高等試験行政科試験に合格し、官僚としての道を歩み始めます。

内務官僚としてのキャリア

新開は、群馬県警視を皮切りに、同事務官、栃木県理事官、宮崎県警察部長、岩手県警察部長、愛知県警察部長など、様々な要職を歴任しました。これらの職務を通じて、彼は警察行政や地方行政における豊富な経験を積みました。1921年（大正10年）からは石川県内務部長を務め、地域社会の発展に尽力しました。

市長としての活躍

退官後の1926年（大正15年）には、新開は八幡市長に就任しました。その後、1935年（昭和10年）には小田原町長に選ばれ、さらに1941年（昭和16年）から1945年（昭和20年）まで日立市長を務めました。これらの市長としての期間、彼は各地域の発展のために様々な政策を推進しました。しかし、日立市長退任後に公職追放となっています。

参考資料

佐久間竜太郎編『大正十一年版 北陸人物名鑑』中心社、1922年
人事興信所編『人事興信録 第8版』人事興信所、1928年
帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第12版』帝国秘密探偵社、1937年
秦郁彦編『日本官僚制総合事典1868-2000』第2版、東京大学出版会、2007年

新開渧観は、激動の時代に地方自治の発展に貢献した人物として、その功績は記憶されるべきでしょう。

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