新間進一

新間進一：日本の国文学研究に多大な貢献をした学者

新間進一（1917年9月3日 - 2005年12月11日）は、日本の国文学を代表する学者の一人です。兵庫県神戸市に生まれ、東京帝国大学文学部国文学科を卒業後、数々の大学で教鞭を執り、後進の育成に尽力しました。

学究の生涯

新間氏は、東京帝国大学在学中は、歌人としても知られた佐佐木信綱に師事しました。卒業後は東京帝国大学の副手として研究活動に励み、その後、白百合女子専門学校、北海道大学文学部助[[教授]]、文部省教科書調査官などを歴任しました。1966年には青山学院大学教授に就任し、1986年に定年退職するまで、同大学で教鞭をとり、名誉[[教授]]の称号を授与されました。

研究と業績

新間氏の専門は、中古・中世和歌と近代短歌です。中でも、『梁塵秘抄』に関する研究は特筆すべきもので、その深い造詣は多くの研究者から高く評価されています。さらに、近代歌壇を代表する歌人、与謝野晶子の研究においても、重要な貢献を果たしました。

彼の研究成果は、数々の著書や編纂物として結実しています。代表的な著書には、『歌謡史の研究 その1』『明治大正短歌史』『近代歌壇史』『近代短歌史論』『与謝野晶子』などがあります。また、『中世民謡集』『枕草子』『日本古典文学大系』など、多くの古典籍の編纂にも携わっています。これらは、日本の国文学研究に欠かせない貴重な資料となっています。

教育者としての面貌

大学教授として、新間氏は多くの学生を指導し、日本の国文学研究の発展に貢献しました。彼の講義は、常に熱意に満ち溢れ、多くの学生を魅了しました。その教育活動は、単なる知識の伝達にとどまらず、学生の知的好奇心を刺激し、自ら考え、自ら学ぶ姿勢を育むものでした。

没後

2005年、呼吸不全のため88歳で永眠しました。しかし、彼の研究成果と教育活動は、今もなお、多くの研究者や学生に影響を与え続けています。新間進一という学者は、日本の国文学研究史に、大きな足跡を残したと言えるでしょう。

主な著書・編纂物

『歌謡史の研究 その1』
『明治大正短歌史』
『方丈記全釈 評註』
『近代歌壇史』
『近代短歌史論』
『古典（古文・漢文）』
『与謝野晶子』
『中世民謡集』
『枕草子』
『日本古典文学大系 第44 中世近世歌謡集』
『日本古典鑑賞講座 第14巻 日本の歌謡』
『日本古典文学大系 第82 日蓮集』
『続日本歌謡集成 巻1 中古編』
『与謝野晶子選集 全5巻』
『近代短歌の教え方』
『中世文学選』
『中世仏教歌謡集』
『近世仏教歌謡集 上中』
『日本近代文学大系55 近代短歌集（注釈）』
『日本の歌謡 記紀歌謡・梁塵秘抄・閑吟集・松の葉』
『日本文学史』
『梁塵秘抄』
『鑑賞日本古典文学 第15巻 歌謡 2』
『完訳日本の古典 第34巻 梁塵秘抄』
* 『梁塵 日本歌謡とその周辺 新間進一先生古稀記念』

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