新飯田宏

新飯田 宏について

新飯田宏（にいだ ひろし、1931年1月31日生）は、日本の経済学者で、特に経済学教育において重要な役割を果たしてきました。彼は横浜国立大学の名誉教授として知られ、その学問的な業績は多方面にわたります。

来歴

新飯田は東京で生まれ、1955年に横浜国立大学の経済学部を卒業しました。その後、1960年に東京大学大学院の博士課程を修了し、経済学博士の学位を取得しました。博士論文は「市場の連関性と価格変動の研究 レオンティエフ型モデルの適用について」というテーマで、経済理論における重要な研究となりました。

彼の学術キャリアは、1960年に埼玉大学文理学部へ専任講師として着任したことから始まります。1962年には助教授に昇格し、さらに1964年には学習院大学経済学部で助教授職に就いた後、同年にフルブライト奨学生としてハーバード大学へ留学しました。この経験は彼の研究に多大なる影響を与えました。

その後、彼は横浜国立大学に移り、1973年には教授に昇進しました。1986年には経済学部長、1995年には放送大学の客員教授となり、1996年に横浜国立大学から定年退官するまでの長い間、教育と研究に携わりました。退官後も放送大学教養学部教授として活動し、関東学院大学でも教授を務めました。2007年に関東学院大学を定年退職しました。

主な業績

新飯田の学術的な貢献は、単著や共著、共編著を含む多くの著作に見られます。彼の代表的な著書には、1988年に出版された『国際経済の読み方』や、2001年の『現代経済学』、2008年の『回顧歩みのあと』などがあります。これらの著作は、経済学の基礎理論や応用を広く一般に解説し、学生や研究者にとっての重要な参考資料となっています。

また、共著としての業績もあり、1964年には「日本の物価問題」という書籍を発表しました。この研究は当時の経済状況を解析する上で貴重な資料として評価されています。

翻訳業績

新飯田は翻訳者としても知られており、S.ヴァイダの『ゲーム理論と線型計画』や、W・レオンチェフの『産業連関分析』など、外国の重要な経済学の著作を日本に紹介しました。これらの翻訳作品は、国内における経済学の理解を深める一助となりました。

最後に

新飯田宏の学問に対する情熱と貢献は日本の経済学界において重要な存在であり、彼の業績は今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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