新高知重工

株式会社新来島高知重工について

株式会社新来島高知重工は、高知県高知市に本社工場を構える造船会社で、鋼製品の製造も行っています。この企業は新来島どっくグループの一員であり、日本中小型造船工業会に加盟しています。

企業の歴史

この会社は1987年に、廃業した高知重工株式会社の工場を再稼働する目的で、高知造船鐵工所株式会社として設立されました。1989年には旧高知重工から営業権を譲受し、新たに新高知重工株式会社へと商号を変更しました。さらに2022年6月には、現在の名称である株式会社新来島高知重工に改称しました。

この会社は新造船部門、修繕部門、陸機部門の三つの主力部門を持っています。特に陸機部門は2000年に一時分社化されましたが、2014年に再統合されました。2002年には、修繕専門の株式会社新徳島どっくを設立し、グループの拡大に寄与しました。

新造船部門

新来島高知重工の新造船部門では、主に1万トンから3万トンのハンディサイズバルカーの建造を手がけています。その他にも、自動車運搬船やRO-RO船、コンテナ船、さらにセメント運搬船などの建造にも力を入れています。

陸機部門

陸機部門では、造船技術を活かして鋼製耐震貯水槽や防火水槽の製作・設置に注力しています。これにより、災害に対する備えや安全性の向上にも寄与しています。

高知重工の前身

前身の高知重工株式会社は、1964年に平田造船所、土佐造船鉄工所、光洋造機の三社が合併して設立されました。中小型船の建造で多くの実績を持っていましたが、1980年代に直面した造船不況により、1987年に廃業となりました。会社自体は同年に来島興産に合併され、来島興産は1991年に解散しました。

工場の設備

新来島高知重工の本社工場は高知市仁井田に位置しています。ここには二つの船台と複数のクレーン設備が備わっており、効率的な建造を実現しています。具体的には、No.1船台は215m×35mで25,000GTの建造能力を持ち、No.2船台は145m×25mで13,700GTの能力を持ちます。その他、様々なサイズの岸壁も整備されており、効率的な接岸・作業が行えます。

近年の発展

近年では、LNG燃料を用いた外航船の開発や建造、LNG燃料タンクの生産、さらにはDX化による生産工程の最適化に取り組んでおり、これらは国土交通大臣の認定を受けています。こうした取り組みは今後の成長戦略の一環であり、持続可能な造船業の発展に寄与されることが期待されています。

新来島高知重工は、地域に根ざし、技術力や信頼性で支持される企業となるために、次世代に向けた取り組みを続けていくことでしょう。

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