旅籠屋

ファミリーロッジ旅籠屋：ロードサイドの快適な宿泊体験

株式会社旅籠屋（Hatagoya & Company）は、「ファミリーロッジ旅籠屋」という小規模宿泊施設を運営する会社です。アメリカのモーテルスタイルを参考に、幹線道路や高速道路沿いに展開するロードサイドホテルチェーンとして、独自の地位を確立しています。

創業理念と展開

「シンプルで自由な、旅と暮らしをサポートする」という理念のもと、車社会のインフラとしての役割を目指しています。収益性だけでなく、空白地帯となっている地方への出店を優先し、全国展開を進めています。2024年2月時点で73店舗を展開し、2/3以上の都道府県に店舗が存在します。

店舗はすべて直営で、正社員が住み込みで運営しています。高速道路のSA・PAへの出店も積極的に行っており、壇之浦PA店や佐野SA店、宮島SA店などがその例です。

サービスと客室

素泊まりが基本ですが、朝にはパンやジュースなどの軽食を無料で提供しています。客室は全店舗ほぼ共通で、約25㎡のスペースにクイーンサイズベッドが2台設置されています。シングル・ツイン・ダブルといった区分はなく、子供連れの家族からビジネス客まで、同じ客室を利用できます。

出店方式

土地所有者などが旅籠屋の仕様で建てた建物を、長期賃借（おおむね20年契約）する方法が一般的です。15年間分の家賃保証や、通常の経年変化に伴うメンテナンス費用を旅籠屋側で負担する点が特徴です。

独立性と沿革

株式会社旅籠屋は、親会社や資本提携先を持たない独立経営を行っています。

1994年7月：資本金1,000万円で設立
1995年8月：1号店「ファミリーロッジ旅籠屋・鬼怒川店」（後の日光鬼怒川店）オープン
1997年2月：ウェブサイト開設
1998年7月：チェーン店舗展開のため、東京に本社オフィスを開設
1999年11月：グリーンシート銘柄に登録
2008年4月：高速道路内店舗「壇之浦PA店」オープン
2008年7月：高速道路内店舗「佐野SA店」オープン
2011年3月：「ハイ・サービス日本300選」受賞
2011年11月：高速道路内店舗「宮島SA店」オープン
2012年10月：九州へ進出
2014年7月：全店でWi-Fi利用可能に
2015年12月：オリジナル全国ドライブマップを刊行
2016年9月：グリーンシート銘柄の指定取消し
2018年7月：北海道初の店舗、函館店開店
2020年10月：第3回日本サービス大賞 優秀賞を受賞
2022年6月：初の閉店となる北上江釣子店閉店

店舗展開と支払い方法

2024年2月現在、一部県には店舗が存在しませんが、全国各地に展開しています。

支払いは原則として現金のみですが、一部店舗や公式サイトからの予約に限りクレジットカードが利用可能です。

その他の情報

株主優待として、無料宿泊券が贈呈されます。過去にはテレビ番組「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」でも紹介されました。

ファミリーロッジ旅籠屋は、手軽な価格で快適な宿泊を提供し、多様な旅のニーズに応えるロードサイドホテルとして、これからも進化を続けていくでしょう。

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