旗口クラゲ目

旗口クラゲ目 (Semaeostomeae)

旗口クラゲ目は、クラゲ綱に属する分類群の一つで、特徴的な形態と生態を持っています。その名の通り、口腕が旗のように見えることが特徴です。

形態

旗口クラゲ目のクラゲは、一般的にドーム状の傘を持ち、その縁から通常8本の触手を伸ばしています。口腕は4本で、フリル状になっていることが多く、餌を捕獲するのに役立っています。

分類

旗口クラゲ目は、いくつかの科に分類されており、それぞれ異なる特徴を持っています。

ユウレイクラゲ科 (Cyaneidae): キタユウレイクラゲなど、2属15種が含まれます。
Drymonematidae: ピンクミーニーなど、1属3種が含まれます。
オキクラゲ科 (Pelagiidae): アカクラゲ、アマクサクラゲ、ヤナギクラゲなど、4属18種が含まれます。
サムクラゲ科 (Phacellophoridae): 単型の科です。
ミズクラゲ科 (Ulmaridae): ミズクラゲ、ダイオウクラゲ、ディープスタリア・エニグマティカなど、13属が含まれます。

生態

旗口クラゲ目のクラゲは、世界中の海洋に広く分布しており、沿岸域から深海まで様々な環境に適応しています。肉食性で、主に小型のプランクトンや魚類を捕食します。中には、アシナガクラゲのように、長い触手を使って海底を移動するものもいます。

人間との関わり

旗口クラゲ目のクラゲは、一部の種類が食用とされたり、研究対象として利用されたりしています。しかし、有毒な種類も存在するため、注意が必要です。

ギャラリー

[画像1]
[画像2]
[画像3]

参考文献

Collins, A. G.; Jarms, G.; Morandini, A. C. (2022). "Semaeostomeae". World Register of Marine Species.
Ruppert, Edward E.; and Fox, Richard S. (1988). Seashore Animals of the Southeast, University of South Carolina Press, 273. ISBN 0-87249-535-3.
Hayward, Peter J.; and Ryland, John S. (1995). Handbook of the Marine Fauna of North-West Europe, Oxford University Press, 65. ISBN 0-19-854055-8.
Bayha K., Dawson M. (2010) New family of allomorphic jellyfishes, Drymonematidae (Scyphozoa, Discomedusae), emphasizes evolution in the functional morphology and trophic ecology of gelatinous zooplankton. Biological Bulletin 219: 249–267.

外部リンク

旗口クラゲ目 - 公益財団法人 黒潮生物研究所

もう一度検索