日の出 (佐賀市)

佐賀市日の出：文化とスポーツが息づく街

佐賀県佐賀市に位置する日の出は、一丁目と二丁目からなる地区であり、佐賀市の中心部からやや北に位置しています。この地は、SAGAサンライズパークや佐賀市文化会館などの文化・スポーツ施設が集積するエリアとして知られています。

地理的特徴

日の出は、佐賀市の中心部と大和町、佐賀大和インターチェンジ、さらには福岡市早良区方面を結ぶ国道263号（国体通り）沿いに広がっています。国体通りの東側が一丁目、西側が二丁目となっており、町の南端は国道34号（環状北通り、北部バイパス）に接しています。佐賀駅からは約1.5kmの距離に位置し、アクセスも良好です。

一丁目の国体通り沿いには、南から国立病院機構佐賀病院、佐賀市文化会館、SAGAサンライズパーク総合体育館、日の出交番が並んでいます。環状北通りや警察北通り沿いは商業地として発展しており、その他は主に住宅地となっています。一方、二丁目はSAGAサンライズパークの敷地が大部分を占めています。

SAGAサンライズパーク

SAGAサンライズパークは、総合運動場と体育館を合わせた名称で、2024年に開催予定の第78回国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会に向けて改修が行われ、2019年に名称が変更されました。この施設には年間約100万人が訪れ、様々なスポーツや文化イベントが開催されています。

佐賀駅北口には「サンライズ口」という愛称が付けられ、そこから文化会館までの国道は「サンライズストリート」と呼ばれ、親しまれています。

歴史

日の出は、1970年7月1日に住居表示が実施された際に、高木瀬町大字高木と高木瀬町大字東高木の各一部から分かれて成立しました。江戸時代には、佐賀郡の高木村および東高木村の一部であり、明治時代には高木瀬村の大字となりました。その後、高木瀬村は佐賀市と合併し、佐賀市高木瀬町の大字となっています。

近世・近代

古くは農村地帯であり、地域には高木村の下高木地区や、縄手という地名がありました。現在では、八丁畷という行政区名が残っています。1丁目には、1778年建立の三界万霊塔や、1798年建立の天照大神像が安置された観音堂があります。

国体通り（国道263号）は、かつて「往還」や「川上往還」と呼ばれ、長崎街道から福岡へと続く道でした。1913年から1937年にかけては、佐賀電気軌道が運行しており、練兵場前に上佐賀停留場がありました。

兵営・練兵場

1907年10月には、歩兵第55連隊の兵営・練兵場が開設され、1908年11月から駐屯が開始されました。この兵営・練兵場は広大な敷地を有し、現在の国体通りの東側に兵営、西側に練兵場がありました。1925年には第55連隊が廃止され、代わりに歩兵第48連隊の第3大隊が駐屯しました。その後、高射砲第4連隊が置かれ、太平洋戦争時には電信第2連隊が移駐しました。

1945年8月5日の佐賀空襲では、練兵場付近で兵士が被弾し死亡するなどの被害が出ました。終戦後には、アメリカ海兵隊が進駐し、兵舎を駐屯地として使用しました。

協楽園

終戦後、住宅不足に対応するため、兵営跡に県営厚生寮「協楽園」が設けられました。協楽園には多くの住宅困窮者が入居し、最盛期には564世帯・2421人が暮らしていました。協楽園小学校や高木瀬中学校、若葉園（保育所）なども開設され、生活協同組合も設立されました。1949年には昭和天皇が協楽園を訪問し、引揚者らを労いました。

その後、転出が進み、公営住宅の建設も進んだため、協楽園は閉鎖され解体されました。跡地には、県警察学校や農林省土木試験場、公務員宿舎などが建設されました。

練兵場の跡地は佐賀県農業試験場となりましたが、後に川副町へ移転し、跡地では1969年に佐賀大博覧会が開催されました。

1970年2月6日には、新しい地名「日の出」が決定され、同年7月1日に住居表示が施行されました。

若楠国体と総合運動場

国民体育大会（国体）誘致の動きを背景に、1965年から佐賀県総合運動場として整備する計画が始まりました。1976年には佐賀県で国体（若楠国体）が開催され、主会場となりました。

国体開催に合わせて幹線道路も整備され、環状北通りや国体通りが拡幅されました。同時期には佐賀駅の高架化移転と神野地区の区画整理も行われています。

協楽園の跡地には、1986年に佐賀県総合体育館、1989年に佐賀市文化会館が建設されました。

サンライズパークへ

2024年佐賀県開催の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会に向けて、2016年にリニューアルが計画され、2019年に名称が「SAGAサンライズパーク」に変更されました。各競技場の改修やアリーナの新設、ペデストリアンデッキ建設などが進められています。

2022年3月28日には、サンライズパーク交差点から佐賀駅までの国道が「サンライズストリート」と改称され、同年11月19日には佐賀駅北口に「サンライズ口」の愛称が付けられました。

交通

日の出地区には、路線バスや高速バスが乗り入れるバス停があり、交通の便も良好です。また、国道34号、国道263号、佐賀県道31号佐賀川久保鳥栖線などの道路が通っており、自動車でのアクセスも便利です。

主な施設

SAGAサンライズパーク（陸上競技場、水泳場、体育館、SAGAアリーナ、球技場）
佐賀市文化会館
国立病院機構佐賀病院
佐賀県警察学校
佐賀市立若葉保育所
佐賀北警察署日の出交番

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