日光駅

日光駅：歴史と風格が息づく観光の玄関口

日光駅は、栃木県日光市相生町に位置するJR東日本日光線の終着駅です。その歴史は古く、明治時代に日本鉄道によって開設されました。開業式には小松宮彰仁親王が臨席されるなど、当時から日光東照宮や中禅寺湖といった観光地への玄関口として、重要な役割を担っていました。

歴史

1890年（明治23年）8月1日に日本鉄道の駅として開業しました。1906年（明治39年）に国有化され、1909年（明治42年）には日光線の駅となりました。初代駅舎は質素な平屋建てでしたが、1912年（大正元年）には現在のネオ・ルネサンス様式の駅舎に改築されました。この駅舎は、鉄道院技手の明石虎雄が設計したとされています。1929年（昭和4年）には東武鉄道が東武日光駅を開業し、競争が始まりました。

1959年（昭和34年）には日光線が電化され、準急「日光」が運転を開始しましたが、東武鉄道との競争には勝てず、1982年（昭和57年）に上野直通列車が廃止されました。2006年（平成18年）からはJRと東武鉄道の直通特急が運行を開始し、東武日光駅にJRの特急が乗り入れるようになりました。現在、日光駅には宇都宮駅との間の普通列車のみが発着していますが、修学旅行シーズンには臨時列車が運行されています。2017年には「TRAIN SUITE 四季島」の停車駅となるのに合わせて駅舎が改修されました。

駅舎

現在の駅舎は1912年（大正元年）に建てられたもので、ネオ・ルネサンス様式の木造洋風建築です。2階建てで、かつての一等車利用者用待合室「ホワイトルーム」は、現在は駅ギャラリーとして公開されています。1階には貴賓室があり、シャンデリアや大理石製の暖炉が備えられています。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。駅舎側の1番線を主に使用し、2番線は一部列車のみが使用します。ホームは跨線橋で連絡しています。1番線ホームは非常に長く、今市側に留置線が1本あります。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は976人です。

駅周辺

駅前には東武日光駅があり、国道119号が通っています。日光市役所、日光郵便局、日光市立東中学校などが周辺にあります。また、バス路線も充実しており、湯元温泉や中禅寺温泉、清滝などへのアクセスも便利です。

その他

日光駅は、関東の駅百選に選定されています。選定理由は「明治時代の面影を残す白亜の木造建築の駅」であることです。Suicaが利用可能で、自動改札機が設置されています。

日光を訪れる際には、ぜひ日光駅に立ち寄り、その歴史と風格を感じてみてください。

もう一度検索