日向製錬所

株式会社日向製錬所は、宮崎県日向市船場町に本社を置く、ステンレス鋼の原料となるフェロニッケルの製造を専門とする企業です。住友金属鉱山の重要な子会社として、その事業を支えています。

事業概要

日向製錬所は、インドネシアやニューカレドニアなどからニッケル鉱石を輸入し、独自の製錬プロセスを経てフェロニッケルを製造しています。輸入されたニッケル鉱石（ニッケル品位約2％）は、まず石炭と混合され乾燥されます。その後、電気炉で高温で溶解され、フェロニッケルが生産されます。このフェロニッケルは、脱硫処理を施された後、ニッケル品位16％以上、硫黄分0.03％以下という高品質な製品として出荷されます。年間約10万トンものフェロニッケルが、ステンレス鋼の原料として、国内外の需要に応えています。

さらに、製錬過程で発生するスラグは、「グリーン・サンド」という名称で、人工砂として再利用されています。このグリーン・サンドは、鉄鋼・合金鉄製造における溶剤や肥料の原料として、また港湾土木工事で使用されるケーソンへの充填材や地盤改良材、さらにはコンクリートの骨材としても活用されています。環境への配慮として、グリーン・サンドは毎年第三者機関による分析を受け、その安全性が確認されています。

沿革

日向製錬所の歴史は1956年3月に遡ります。当初は現在イオン日向がある場所（日向市日知屋古田町）に「日向製錬所」として設立されました。その後、1968年に現在の所在地である日向市船場町に移転し、今日に至っています。

事業所

日向製錬所の主な事業所は以下の通りです。

本社工場：宮崎県日向市船場町

外部リンク

拠点紹介(株)日向製錬所

もう一度検索