日島

日島（ひのしま）の概要

日島は長崎県五島列島に位置する小さな島で、若松島の北西約1kmにあります。すべての土地が長崎県南松浦郡新上五島町に属し、過去には旧若松町の一部として6つの島のひとつでした。2004年に新上五島町が誕生するまでは、日島は独立した村としての体をなしていたことがあります。

地理と自然

日島は、小さなけれど山地の多い島で、最高峰は244mのバンヤノ峠です。集落は南の海岸に集中しており、西側の海岸線は断崖となっています。この島には多くのニホンジカが棲息しており、訪れる人々にとっては自然の豊かさを実感できるスポットでもあります。

歴史的背景

古来より日島は、海上交通の要衝として知られており、遣隋使や遣唐使の寄港地として利用されてきました。室町時代には大陸との貿易船の停泊地ともなり、江戸時代には漁業を通じて栄えていました。1889年から1956年までは日島村として自治体を形成し、役場が置かれていたこともありますが、村は漁生浦島へと移転しました。近年では過疎化と少子高齢化が進んでおり、人口は減少傾向にあります。

交通アクセス

日島へは、若松大橋を経由し中通島からアクセスすることが可能です。過去には町営の旅客船が運行されていましたが、2004年以降は新上五島町のスクールバスが若松島の若松港から出発し、2014年からは西肥自動車の一般路線バスも運行されていました。しかし、2022年3月には住民キーで利用できる予約制乗合タクシー「Smart GOTO」が導入され、バスの運行は休止しました。これにより、公共交通機関でのアクセスが非常に限られています。

名所・観光スポット

島内には独特の文化と歴史を感じられるスポットが点在しています。曲遺跡古墓群は、近隣の有福島から海を渡った曲崎海岸に位置する石塔群で、歴史的にも重要な価値を持つ場所です。さらに、ハマジンチョウ群落は波静かな海岸で自生する植物の群落で、旧若松町の町花でもありました。また、元々は学校として利用されていた建物を宿泊施設として改修した若松ディアパークは、観光客に人気でしたが、2016年には営業を終了し解体されてしまいました。

まとめ

日島は、豊かな自然と深い歴史を持つ小さな島です。現在は生き残りをかけた人口減少の中でも、その風景や文化が多くの人々に愛されています。今後も特有の魅力を持つスポットとして、訪れる人々に幸福な思い出を提供し続けることでしょう。

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