日新製糖

日新製糖株式会社（旧）について

日新製糖株式会社は、かつて存在した日本の砂糖精製・販売会社であり、「カップ印」ブランドの砂糖で広く知られていました。住友商事が主要株主であった時期もありましたが、2023年に伊藤忠製糖と経営統合し、その歴史に幕を閉じました。本稿では、日新製糖の事業概要、沿革、関連会社、そしてスポーツクラブ運営子会社である日新ウエルネス株式会社についても詳しく解説します。

概要

日新製糖は、長年にわたり砂糖市場で重要な役割を果たしてきました。特に「カップ印」ブランドは、多くの家庭や食品製造業者に親しまれていました。また、1972年からスポーツクラブ「ドゥ・スポーツプラザ」を運営していたことでも知られています。このスポーツクラブ事業は、現在では子会社である日新ウエルネス株式会社が引き継いでいます。

2022年までは住友商事が主要株主でしたが、その後、伊藤忠製糖との経営統合を経て、その傘下に入りました。新東日本製糖を通じて、三菱商事系列の大日本明治製糖と共同生産提携を行っていたことも特徴的です。2011年には新光製糖と経営統合し、持株会社体制に移行しましたが、2013年には持株会社と両製糖会社が合併し、事業会社となりました。2020年3月期には、砂糖およびその他の食品事業が売上の90%を占めていました。

2023年1月1日、伊藤忠製糖との経営統合に伴い、日新製糖は伊藤忠製糖を子会社化し、現業部門を新設された日新製糖（3代）に承継しました。その後、ウェルネオシュガー株式会社に商号を変更し、持株会社に再移行しました。しかし、2024年10月1日、ウェルネオシュガーに吸収合併され、会社としては解散しました。

沿革

1950年6月：東京都中央区木挽町に日新製糖株式会社（初代）設立。
1961年10月：東京証券取引所第2部に上場。
2011年10月：新光製糖と経営統合し、持株会社である日新製糖ホールディングス株式会社の子会社となる。日新製糖は上場廃止。
2013年4月：日新製糖ホールディングス株式会社が日新製糖株式会社および新光製糖株式会社を合併し、日新製糖株式会社（2代）に商号変更。
2015年11月：東京証券取引所第1部に指定替え。
2022年6月：伊藤忠製糖株式会社と経営統合に関する基本合意書締結。
2022年10月：日新製糖分割準備株式会社設立。
2023年1月：伊藤忠製糖を完全子会社化し、日新製糖（2代）の事業を日新製糖分割準備に承継。持株会社へ再移行し、ウェルネオシュガー株式会社に商号変更。日新製糖分割準備は日新製糖株式会社（3代）に商号変更。
2024年10月1日：ウェルネオシュガーに吸収合併され、解散。

スポーツクラブ事業：日新ウエルネス株式会社

日新製糖のスポーツクラブ運営事業は、子会社である株式会社日新ウエルネスが引き継ぎ、「ドゥ・スポーツプラザ」をはじめとする複数のブランドで展開しています。これらの施設は関東地方の1都4県を中心に展開しており、地域住民の健康増進に貢献しています。

沿革

1972年12月：ドゥ・スポーツプラザ1号店をオープン。
2015年1月：日新製糖より分社独立し、株式会社ドゥ・スポーツプラザを設立。
2019年2月：日新製糖が株式会社エヌエーシーシステムの全株式を株式会社中村屋から取得し子会社化。
2020年4月：株式会社ドゥ・スポーツプラザと株式会社エヌエーシーシステムが合併、株式会社日新ウエルネスに商号変更。

店舗ブランド

総合スポーツクラブ
ドゥ・スポーツプラザ（豊洲店、南砂町店、上里店、羽生店、高崎店）
スポーツクラブA-1（笹塚店、町田店）
ホットヨガスタジオ
BLEDA（上里店、伊奈店、浦和美園店、新前橋店、野田店）
コンパクトジム
A-1 EXPRESS（明大前店、西永福店、つつじヶ丘店、吉祥寺店、玉川学園前店、浜田山店、淵野辺店、向ヶ丘遊園店、桜上水店、柴崎店、千歳烏山店、小田急相模原店、調布店、代田橋店）
DO SMART（野田店、本庄店）
A-1 Light GYM24（代田橋店、杉並宮前店）

関係会社

日新製糖は、多くの関連会社を通じて事業を展開していました。

連結子会社
新豊食品株式会社：砂糖等の加工・包装
ツキオカフィルム製薬株式会社：箔押加工、食用純金箔製造販売、可食フィルム製造販売
株式会社日新ウエルネス：フィットネスクラブ運営等の健康産業事業
ニューポート産業株式会社：冷蔵倉庫業、港湾運送業
日新サービス株式会社：食品用包装材料、合成樹脂の仕入れ販売
関係会社
新東日本製糖株式会社：精製糖、液糖の受託製造
新光糖業株式会社：国産分みつ糖の製造
新中糖産業株式会社：不動産賃貸業

まとめ

日新製糖は、砂糖の精製販売からスポーツクラブ運営まで、多岐にわたる事業を展開していました。その歴史の中で、多くの変遷を経て、最終的には伊藤忠製糖との経営統合およびウェルネオシュガーへの吸収合併という形で幕を閉じましたが、そのブランドと事業は、今もなお関連会社を通じて受け継がれています。特に「カップ印」ブランドは、多くの人々に記憶されていることでしょう。

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