日本とコンゴ共和国の関係

日本とコンゴ共和国の関係

日本とコンゴ共和国の関係は、1960年8月のコンゴ共和国の独立と同時に始まりました。日本はコンゴ共和国を国家承認し、外交関係を樹立しました。しかし、初代大統領のフルベール・ユールー政権が倒され、社会主義国家であるコンゴ人民共和国が成立したことで、両国関係は一時的に疎遠になりました。その後、1979年にドニ・サスヌゲソ大統領が就任し、西側諸国との関係改善を図る中で、日本との関係も改善されました。

1996年6月には、東京に駐日コンゴ共和国大使館が開設されましたが、1998年1月に閉鎖。その後、2012年12月に在京大使館が再開されました。一方、日本側は2010年8月から、キンシャサの在コンゴ民主共和国日本国大使館がコンゴ共和国を兼轄しています。

外交関係

2008年5月には、ドニ・サスヌゲソ大統領が第4回アフリカ開発会議に出席するため、コンゴ共和国大統領として初めて日本を訪問しました。福田康夫首相との首脳会談では、アフリカ情勢や経済協力について話し合われました。2021年現在、コンゴ共和国大統領の訪日はこれが唯一です。

その他、主要閣僚も日本を数度訪問しており、2019年にはジャン＝クロード・ガコソ外務・協力・在外コンゴ人大臣と河野太郎外務大臣が外相会談を実施し、北朝鮮核問題や安保理改革について意見交換を行いました。経済、文化、安全保障面での交流を深めています。

日本側からの訪問も頻繁に行われており、2013年2月には阿部俊子外務大臣政務官がコンゴ共和国を訪問し、閣僚との懇談を行いました。同年11月には石原宏高外務大臣政務官がアフリカ貿易・投資促進合同ミッションのために訪問し、ブラザビルやポワントノワールの視察や、日本企業によるプレゼンテーションなどを行いました。2015年12月には黄川田仁志外務大臣政務官がコンゴ共和国を訪問し、現地企業との交流や閣僚との懇談を行い、関係強化を図っています。

経済交流

コンゴ共和国は、経済的に旧宗主国であるフランスとの結びつきが強く、2017年には経済支援の半分以上をフランスから受けていました。しかし、日本も2018年までに無償資金協力と技術協力を合わせて70億円以上を援助しており、一定の支援国となっています。コンゴ共和国はアフリカの中では比較的所得が高い国ですが、隣国からの難民が増加しているため、日本は食糧援助や農業機械、医療機器の提供などを実施しています。内戦終結直後には、人間の安全保障や平和定着、紛争防止のための支援も行われました。

貿易面では、2019年の対日輸出額は4.48億円、対日輸入額は5.02億円とほぼ均衡しています。主要な対日輸出品は非鉄金属や木材であり、特に木材は「地球の片肺」とも呼ばれるコンゴ盆地に位置するコンゴ共和国の主要な生産物です。日本は木材の安定供給と持続可能な森林経営のため、コンゴ共和国を含む4か国に対し支援を行っています。一方、対日輸入品は鉄鋼や魚介類などです。

外交使節

駐コンゴ共和国日本大使
駐日コンゴ共和国大使

参考文献

コンゴ共和国（Republic of Congo）基礎データ　外務省

関連項目

日本の国際関係
コンゴ共和国
コンゴ共和国の外交関係

外部リンク

* 在コンゴ共和国日本国大使館

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