日本とセントルシアの関係

日本とセントルシアの関係

日本とセントルシアの関係は、1979年2月22日のセントルシアのイギリスからの独立、そして同年3月9日の日本の国家承認に始まりました。1980年1月11日には外交関係が樹立され、日本は在トリニダード・トバゴ日本国大使館がセントルシアを兼轄しています。一方、セントルシアは日本に大使館を設置していません。

歴史

1979年のセントルシア独立後、日本は速やかに国家承認を行い、翌年には外交関係を樹立しました。以来、両国は友好的な関係を築いてきました。ただし、地理的に遠く離れており、歴史的な接点も少ないため、交流は必ずしも活発ではありません。

外交

日本とセントルシアは、開発援助を通じて友好的な関係を維持しています。セントルシアは小島嶼国であり、自然災害に脆弱なため、日本は防災インフラや水産分野での支援を中心に経済協力を実施しています。

1986年には、初代セントルシア首相であるジョン・コンプトン氏が訪日し、両国間の友好関係の基礎を築きました。その後も、1990年、1998年とセントルシアの首相が訪日しています。2010年には、カリコム外相会談のため、セントルシア外務大臣が訪日し、当時の岡田克也外務大臣と二国間会談を行いました。

日本からは、2010年に外務副大臣の武正公一氏が、2013年には鈴木俊一氏が、2015年には宇都隆史氏と中山泰秀氏が、2017年には薗浦健太郎氏が、そして2018年には平木大作氏がセントルシアを訪問しています。特に外務副大臣の訪問が多いことが特徴です。

2014年には、安倍晋三首相がトリニダード・トバゴ訪問時に、当時のセントルシア首相と懇談を行いました。

経済関係

日本は、2017年までに100億円以上の経済援助をセントルシアに対して実施しました。支援は、ハリケーンなどの自然災害に脆弱なセントルシアの防災インフラ整備や水産分野に重点が置かれています。具体的には、災害に備えた橋梁の架け替え計画や、水産物の供給拠点整備、漁獲物の鮮度保持のための施設建設などが挙げられます。

2019年の貿易統計によると、セントルシアから日本への輸出額は152万円と非常に小規模ですが、日本からの輸入額は14.5億円となっています。セントルシアの主要な輸出品は蒸留酒で、アドミラル・ロドニーなどのブランドが人気です。一方、日本からは自動車や原動機などが輸入されています。

日本による主な経済協力

カルデサック流域橋梁架け替え計画（15.3億円）
アンス・ラ・レイ水産施設整備計画（5.36億円）
ビューフォート水産複合施設建設計画（10.08億円）

参考文献

外務省: セントルシア（Saint Lucia）基礎データ

関連項目

日本の国際関係
セントルシアの国際関係
セントルシア

外部リンク

在セントルシア日本国大使館

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