日本とバハマの関係

日本とバハマの関係

日本とバハマの関係は、1973年7月10日のバハマのイギリスからの独立を日本が承認したことに始まります。その後、1975年3月11日に外交関係が樹立されました。当初、在ジャマイカ日本国大使館がバハマを兼轄し、首都ナッソーには日本の名誉総領事が置かれました。

歴史

1997年4月には、初代駐日バハマ大使シドニー・ポワチエが信任状を捧呈し、2004年8月には東京に在東京バハマ名誉領事館が設置されました。これにより、両国間の外交関係はより一層強化されました。

現況

バハマはカリブ共同体（CARICOM）の加盟国であり、外交政策は近隣のカリブ海諸国や中米諸国、旧宗主国であるイギリス、そしてアメリカ合衆国との関係を重視しています。同時に、日本を含む他の国々との関係も多角的に発展させています。日本とは、カリブ共同体を通じて間接的な関係強化が図られているほか、政府開発援助（ODA）を通じた交流も行われています。2017年までの日本の累計援助額は約3億円に達し、その内容は、ハリケーンなどの自然災害が多いバハマの災害脆弱性改善への支援が中心となっています。2015年10月には大型ハリケーン・ホアキンがバハマを襲い、日本は防災分野での物資・技術提供などの復興支援を行いました。また、1996年に行われた技術協力の一環としての研修員受入は、2014年度まで中断していたものの、2015年度から再開されました。

経済関係

経済面では、2019年のバハマの対日輸出額が67.7億円であるのに対し、対日輸入額は1405.5億円と、バハマ側の大幅な赤字となっています。これは、バハマが大小700の島々からなる島嶼国であるため、船舶が不可欠であり、その多くを日本から輸入しているためです。日本はバハマにとって、アメリカやEUと並ぶ主要な輸入貿易相手国です。一方で、バハマは日本に対して有機化合物を輸出しており、これは日本の研究や工業にとって重要な資源となっています。

バハマはタックスヘイブン政策を採用しており、所得税や法人税を免除することで外国企業や金融機関を誘致しています。このため、多くの外国銀行や多国籍企業の事務所、ペーパーカンパニーが集積しており、日本の企業も例外ではありません。法人税脱税の懸念から、2011年には両国間で「日・バハマ租税協定」が締結されました。しかし、2016年には「バハマ文書」がリークされ、複数の日本企業がその影響を受けました。また、便宜置籍船の登録数においても、バハマはパナマやリベリア、マーシャル諸島に次ぐ世界有数の国であり、日本で就航している船舶の中にもバハマ船籍のものが多く存在します。

リゾート地としても有名なバハマには、毎年多くの日本人が観光に訪れており、2013年には753人が日本からバハマに入国しました。

外交使節

駐バハマ日本大使: 駐ジャマイカ日本大使が兼轄しています。
駐日バハマ大使:
シドニー・ポワチエ（1997年～2012年、ナッソー常駐）
エルウッド・ドナルドソン（2016年～2023年、ナッソー常駐）
セドリック・アレキサンダー・スコット（2023年～、ナッソー常駐）

参考文献

バハマ国（Commonwealth of The Bahamas）基礎データ - 外務省

関連項目

日本の国際関係
バハマ

外部リンク

* 外務省 - バハマ

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