日本とブルネイの関係

日本とブルネイの関係

日本とブルネイ・ダルサラーム国は、1984年に国交を樹立して以来、良好な関係を築いています。両国間の関係は、エネルギー貿易を主体とし、経済、文化、政治など多岐にわたる分野で協力が進められています。

歴史

両国関係の歴史は、ブルネイがイギリスの保護領であった時代に、エネルギー資源の貿易から始まりました。第二次世界大戦中には、日本軍がブルネイを占領し、一時的に日本の統治下に入りましたが、終戦後、両国は新たな関係を築き始めました。

1969年に日本はブルネイからの石油輸入を開始し、1972年には天然ガスの輸入を開始しました。1983年には、中曽根康弘首相がブルネイを訪問し、両国間の友好関係が促進されました。1984年1月にブルネイが独立を果たすと、同年4月には日本と国交を樹立し、ハサナル・ボルキア国王が国賓として日本を訪れました。その後、両国は大使館を相互に開設し、友好協会も設立するなど、関係を深めてきました。

1989年の昭和天皇崩御の際には、ボルキア国王が弔問に訪れ、1990年の明仁天皇の即位礼にも参列するなど、皇室・王室間の親密な交流も続いています。

2011年の東日本大震災の際には、ブルネイ政府や国民から多大な支援が寄せられました。

政治

政治面では、ブルネイ内務省が日本に一村一品運動に関する専門家の派遣を要請するなど、相互の協力関係が見られます。

軍事

軍事面では、ブルネイはASEAN諸国との連携を重視しており、日本もASEANとの枠組みの中で、ブルネイとの軍事協力を進めています。

皇室と王室の関係

日本の皇室とブルネイ王室は、長年にわたり良好な関係を築いています。ボルキア国王は、国賓としての訪日や、天皇の即位礼など、数々の機会に日本を訪れており、両国の皇室・王室間の親密な交流がうかがえます。

経済

経済面では、日本はブルネイから多量の天然ガスを輸入しており、これは日本の全天然ガス消費量の約6%に相当します。一方で、日本からブルネイへは、車両や車両部品などが輸出されています。

2007年には、日・ブルネイ経済連携協定が締結され、両国間の経済関係の強化が図られました。また、2009年には、国際的な二重課税を回避するための租税協定も締結されています。

日本からのODA（政府開発援助）は、技術協力を中心に実施されてきましたが、1996年にブルネイがODA卒業国となったため、1998年度に終了しています。

文化

文化面では、ブルネイ大学で日本語講座が開設されており、日本語弁論大会も開催されています。日本語能力試験も実施されるなど、ブルネイにおける日本語学習への関心が高まっています。

外交使節

在ブルネイ日本大使館
駐日ブルネイ大使館（東京都品川区）

まとめ

日本とブルネイは、エネルギー貿易を基盤として、経済、文化、政治、皇室・王室間の交流など、多岐にわたる分野で良好な関係を築いています。両国は、今後も相互理解と協力関係を深めていくことが期待されます。

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