日本とラオスの関係

日本とラオスの関係

日本とラオスの関係は、1955年3月5日の国交樹立に始まり、両国は互いに大使館を設置しています。日本はヴィエンチャンに、ラオスは東京に大使館を置いています。この二国間関係は「日寮関係」とも呼ばれます。

歴史的背景

第二次世界大戦中、1945年に日本軍はフランス領であったラオスに進駐し、一時的に独立を宣言させました。しかし、日本の敗戦後、ラオスは再びフランスの支配下に戻り、独立運動が展開されました。その後、第一次インドシナ戦争を経て、1955年に日本とラオスは国交を樹立しました。

要人往来

1957年には、日本の岸信介首相がラオスを訪問し、1967年には佐藤栄作首相が続きました。ラオスからは、1989年にカイソーン・ポムウィハーン首相が初めて日本を訪問しました。その後も、両国の首相が相互に訪問を重ね、2012年にはラオスのトーンシン・タムマヴォン首相が日本を訪問、日本の野田佳彦首相と首脳会談を行いました。また、同年には皇太子徳仁親王（当時）がラオスを訪問し、両国の友好関係を深めました。

経済関係

貿易面では、2012年時点で、日本からラオスへの輸出額は110億円、ラオスから日本への輸入額は90億円でした。日本からの主な輸出品は自動車や鉱山用機械で、ラオスからの主な輸入品はコーヒー、ケイ素などの無機化合物、衣類などです。2010年代からは、安価な労働力を求めて日本企業の進出が進んでいます。特に労働集約型の産業では、人件費の安さからラオスが注目されており、アパレル業界や光学機器分野での進出が見られます。

経済協力

日本はラオスにとって最大の援助国であり、2012年時点で1584億円の資金協力と607億円の技術協力を行っています。政府開発援助（ODA）を通じて、インフラ整備や教育、医療などの分野で協力が行われています。具体的な例としては、ヴィエンチャン1号線整備、ワットタイ国際空港のターミナル拡張、ターケーク郡上水道整備計画などがあります。

文化交流

文化交流も活発に行われており、2020年時点で在日ラオス人は2,917人、在ラオス日本人は833人となっています。日本は1976年より文化無償協力を実施しており、文化遺産保存やスポーツ交流、人材育成などを支援しています。サッカー分野では、日本サッカー協会がラオス代表チームの監督を派遣し、2014年のAFCチャレンジカップでは本戦初出場に貢献しました。

外交使節

在ラオス日本大使館
住所：ヴィエンチャン都サイセッタ郡Sisangvon Road
アクセス：ビエンチャン公共バス、That Luang Public Space バス停より600m

駐日ラオス大使館
住所：東京都港区西麻布三丁目3-22
アクセス：東京メトロ日比谷線広尾駅3番出口

歴代駐日ラオス大使

ティアオ・カマオ（1956～1959年）
ティアオ・カムヒン（1972年～）
スパンタファングシー・シサルムサク（1989年以前～1990年）
カムシン・サヤコーン（1990～1995年）
トーンサーイ・ポーティサーン（1995～2001年）
ブンニョン・ソンナオン（臨時代理大使、2001～2002年）
スクタヴォン・ケオラ（2002～2006年）
シートン・チッニョーティン（2006～2012年）
ブンネム・チュアンホム（臨時代理大使、2012年）
ケントン・ヌアンタシン（2012～2016年）
ソムサヌック・ウォンサック（臨時代理大使、2016～2017年）
ヴィロード・スンダーラー（2017～2021年）
* フォンサムット・アンラワン（2021年～）

まとめ

日本とラオスの関係は、政治、経済、文化など多岐にわたり、良好な関係を築いています。日本はラオスの発展に大きく貢献しており、今後も両国の友好関係が発展していくことが期待されます。

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