日本と南アフリカの関係

日本と南アフリカの関係

日本と南アフリカの関係は、17世紀にまで遡る長い歴史を持っています。この関係は、経済的な側面だけでなく、政治的、文化的な側面も内包しており、複雑な変遷を遂げてきました。

江戸時代（1603年～1868年）

17世紀中頃、ケープ植民地に入植したオランダ人の中に、長崎の出島から連れてこられた「ハポン」と呼ばれる日本人家族がいたという説があります。また、1663年から1666年にかけて長崎のオランダ商館長を務めたツァハリアス・ヴァグナーが、後にケープ植民地の総督に就任しています。当時、長崎にはオランダを通じて世界各地の珍しい動植物がもたらされましたが、ケープ植民地からはダチョウがもたらされました。

公式記録に残る最初の南アフリカ訪問は、江戸幕府がロシアに派遣した留学生一行によるものです。1866年1月、山内作左衛門を引率とした6人の留学生（市川文吉、緒方城次郎、大築彦五郎、田中次郎、小沢清次郎）が、香港、シンガポール、バタヴィアを経由してケープタウンに到着し、5日間滞在しました。

明治維新から第二次大戦まで（1868年～1945年）

1898年、古谷駒平がケープタウンに「ミカド商会」を開店し、南アフリカで最初に店を開いた日本人となりました。この店は1942年に南アフリカ政府によって財産が没収され閉店するまで続きました。1904年には岩崎貫三がダーバンに小さな商店を開いています。

1918年にはケープタウンに日本領事館が、1937年にはプレトリアに公使館が設置されました。しかし、1942年に第二次世界大戦が勃発し、両国の外交関係は一時的に途絶しました。

第二次大戦終結後（1945年～）

第二次世界大戦後、日本が国際社会に復帰すると、両国間で領事関係が再開されました。1952年には在プレトリア総領事館が、1964年には在ケープタウン出張駐在官事務所が設置されました。

1960年代、南アフリカ連邦はアパルトヘイト政策により国際的な制裁を受けていましたが、日本は積極的に天然資源を輸入し始めました。この時期、日本国籍保持者は経済的な理由から「名誉白人」として扱われました。このことが、南アフリカの白人優位政策に対する日本の姿勢として、特にアフリカ諸国から批判されました。1983年には、在日タンザニア大使が、日本の観光客による利益が南アフリカのアパルトヘイト政策を強化していると指摘しました。

1992年1月、両国は半世紀ぶりに正式な外交関係を再開し、同年2月には在南アフリカ共和国大使館が開設されました。

外交使節

現在、両国は大使を相互に派遣しており、以下のような外交使節が活動しています。

駐南アフリカ日本大使
駐日南アフリカ大使
駐日南アフリカ大使館
住所：東京都千代田区麹町一丁目4 半蔵門ファーストビル4階
アクセス：東京メトロ半蔵門線半蔵門駅3b番出口
駐南アフリカ日本大使館

外部リンク

南アフリカ共和国 ｜ 外務省
在南アフリカ共和国日本国大使館
* 在日南アフリカ大使館 （英語）

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